「プレミアムフライデー始まります」

いよいよ2月24日(金)からプレミアムフライデーが始まりますね。
 概要は、月末金曜は15時ごろ終業し、お買物や旅行を楽しみましょう、というものです。
 経済産業省と経団連で推進しており、プロジェクトチームは百貨店協会、旅行業協会などで構成され、かわいいロゴマークもあり予算からも普及にはかなり力が入っています。
 
 背景としては、第一に脱デフレ・国内消費規模の拡大ですが、メリットは仕事のモチベーションアップ、ゆっくり外食、旅行のしやすさなど余暇の充実があげられます。
 近年、遠方の親族を「週末介護」している人も多く、負担軽減、介護離職防止への効果も期待されています。
 一方、業務調整、正社員以外には恩恵が少ない?など批判的な声もあります。
 
 バーゲンに頼らない消費刺激といえばバレンタイン・ハロウィンのイベント、海苔消費拡大戦略の恵方巻は民間推進で市民権を得てきた勝ち組消費イベントですが、プレミアムフライデーは官民推進、しかも終業切上と大胆です。今までノー残業デーの設定、有給消化促進などはありましたが、今回は少しレベルが違うので意気込みが感じられますね。
 
 すでに、プレミアムフライデー出発限定プランなど航空会社、旅行会社など推進企業がロゴを使って広告していますし、今月はニュースでも大きく取り上げられるでしょうから個人的にとても楽しみです。
 企業により慶弔休暇などを有給で設けるケースは多いですが、プレミアムフライデー休暇が就業規則に載っている事がスタンダードになる日が近いのかもしれません。

「年始抱負」

 今年は石田会計10年目の節目の年になります。
 自分のキャリアを振り返ると・・・
 大学在学中に社労士を取得し、新卒で銀行に就職、激務?のため結婚を機に社労士法人へ転職し公私共に充実した日々を送っておりました。
 社労士業務をしていると、どうしても給与・年金など税務知識が必要になる場面が多々あり、当時税務は専門外とはいえ、その場しのぎの断片的な知識ではなく体系的な知識の重要性を感じることが多くありました。
 本を読んだり、二人目の育児休業中に簿記の勉強をしたものの座学の限界を感じ、税務の勉強はキャリア形成上大切だ、と思い石田会計に入所し現在に至ります。
 税務スタッフとして担当させていただいているお客様の中で社労士業務の関与させていただいているお客様も少しずつ増え、人事・労務・経理のご相談をいただける環境にとても感謝していますし、責任も良いプレッシャーとなり向上心に結びついています。
 今年もお客様の良き相談相手になれるようバランスよく自己研鑽に努めていきたいと思います。

「傾聴力」

 歳を重ね、色々な人や物事への出会い、知識や経験から学んだすべてが今現在の自分であると考えると、結構幸せで充実した人生を送れている、と思っています。
 楽観的と思われるかもしれませんが、マイナス思考にならないよう、前向きな人の価値観を学ぶ、心理学を学ぶ、自己分析をするなど、ここ数年で興味を持ちセミナーに参加したり本から学んだ内容が大きく影響しています。
 数年前に出会った「傾聴」も私の人生においてとても大きな学びとなっています。 
 
 少し紹介しますと・・・
日常のコミュニケーションにおいて、「きく」という行為は三種類あると言われています。

 「訊く」は尋問のような訊く側が訊きたい答えを訊き出す、質問攻めのイメージ。
 「聞く」とは相手の声や言葉がただ聞こえているというだけで、単なる音として耳に入ってくる状態です。
 「聴く」とは「訊く」や「聞く」と違って、相手の言葉にじっくり耳を傾けようとする姿勢で、「傾聴」ともいいます。
 「聴」の字には「耳」「目」「心」が含まれおり、まさにその字のごとく、「耳と目と心できく」のが傾聴の基本でとても奥深いです。
 耳できく・・・相手の言葉によるメッセージに最後まで耳を傾け、理解する
 目できく・・・相手の言葉以外の行動(姿勢、表情、声の調子など)に注意を払う
 心できく・・・相手の言葉の背後にある感情も受け止め、共感を示す
 
 コミュニケーションで自分の思いが相手に伝わらない時、相手の思いが受け止められない時などは、前述の傾聴の基本を思い出し、自省するようにしています。
 人の話を「聴く」姿勢というものは人生必須ですし、信頼関係の基本だと思います。
 今後も「傾聴」の学びを大切にしていきたいと思います。

「求人トラブル増えています!」

従業員を募集する際、ハローワークや民間の求人広告・インターネットなどで募集すると思います。
求人難ということもありますが、多様なトラブルがハローワークだけでも昨年1万件以上あり、苦情受付件数なので苦情を言わずに早々に退職する人は何倍もいると想定されます。

 苦情のトップ3は下記の通りです。
No.1 給料 25%・・・賞与の無の場合あり、試用期間が低賃金の未記載運用など
No.2 労働時間 20%・・・年間休日の相違、土日出勤の強要、残業など
No.3 職種・業務内容 15%・・・事務員採用なのに営業職など

 原因はトップ3は下記の通りです。
No.1 求人票の内容が実際と違う 35%
No.2 求人会社の説明不足 25%
No.3 あいまいな口頭合意による認識相違 10%
原因を見てもわかるように、意図的な相違は良識問題ですが、採用側の知識・理解不足により意図せず不正確な記載でトラブルになる場合も多いようです。
 
 上記のようなトラブルにならないような対策は・・・
①仕事内容、募集人材像の具体的記載
・・・あいまいな記載は応募者の心に響きませんし、「詳細は面接にて」などは不親切とも受け取られてしまいます。
②労働条件が世間・業界水準で明確か
・・・①をクリアしても②の壁は同じ位高く、最もトラブルになりやすいので注意です。
③会社方針・理念など
・・・応募者の仕事観に共感できる社風かどうかは若い世代ほど重視しています。
 自社HPに誘導し、より会社を知っていただけると効果的です。

 採用に関しては、労働法を始め多くの法律が関係します。
 トラブル当事者のみならず、周囲の労働者への影響、ネット書込みでブラック企業のレッテル、労働局からのお呼び出しなど悪影響は計り知れません。

選び・選ばれる美しい採用ができるステキな会社でありたいですね。

「フォワードの法則」

 先日、娘の発表会で親子連弾(一台のピアノを二人で弾く)をしました。

 今年で3回目で、年明けから一日30分ほど夕食後の練習生活が半年以上続きました。少し背伸びをしたレベルの選曲をしたため、想定以上に練習と時間の工面が大変でしたが、今となってはすべてがいい思い出です。
 娘のレッスンに同行し、先生からアドバイスを受けるのですが、あまりに練習通りに弾けず、この歳になっても緊張するものなんだ、と技術面以外の課題にも悩んでおりました。
 
 色々、緊張対策?などをネットで調べたりする時期が続く中、ある本に出会いました。
 スポーツ選手のメンタルトレーニング専門の医師が演奏者向に書いた本で、本番で「気分がいい」状態を自分で作るには「フォワードの法則の3つのマインド」が大切と知り、心に響きました。(例はスポーツ選手が多いですが、演奏者向けにはコンクールなどを想定して書かれています。)
 
 一つ目は「尊重・尊敬」で、どんな人のアドバイスも受け入れる。
人は尊敬している人の意見は受け入れるが、そうでない人の意見は聞くだけで、受け入れない、という心理を意識的に変えるものです。マイケル・ジョーダンも「リスペクト」が成功のカギと色々なインタビューで話しています。
 二つ目は「応援」して自分のエネルギーを高めるのです。
応援すると自分もパワーがつく、という経験はオリンピックで記憶に新しいのではないでしょうか?相手のプレー如何で自分の心が乱れるよりも、心から応援する方が平常心を保てる、とタイガーウッズも語っています。
 三つ目は「感謝」で、高橋尚子さんは「あなたのおかげで自分も頑張れる!」とライバルに感謝して走ると、「負かしてやる!」と思って走るときに比べタイムがいいそうです。筋肉の緊張や血管収縮が少ないため酸素効率もいいそうです。
 
 演奏家やスポーツ選手など数秒・数分の世界で評価されるには、日々の練習のみならず一瞬にかける思いや、本番に強くなるためのメンタルトレーニングなど色々な試練があると痛感し、大変勉強になった夏でした。

「採用難は続きます」

「売り手市場」となり暫くたつので「採用難」慣れ?している会社も増えているようです。
 リーマンショック後の求人を出すと問合わせ・応募殺到の記憶がある採用担当者は、また採用チャンスが来るのでは・・・と思っている人も多いかもしれません。 
 
 今年に入り、採用コンサル関係のセミナーに3回ほど参加しました。
 非正規・新卒・即戦力(中途)採用のほか外国人の国内・現地採用など、どれも採用難に対応したホットな情報がとても勉強になりました。
 AI(人工知能)でサービス業へのシフトが進み少し労働需要が変わるといわれていますが、絶対的な労働人口は減少中ですので、統計分析上この状況は今後100年続くといわれています。
 「採用」は会社にとって生命線なので、静観しているわけにはいきませんし、従来の採用方法では対応できません。

 職安などを除くと、中途採用は紹介会社による転職希望者と企業ニーズのマッチングが主流ですが、近年、転職希望者データベースから企業側が選び、スカウトするサービスが増えているようです。
 企業側がキャリア経歴を見て、転職希望でも面接などに出向けない優秀な人に接触できるメリットが魅力です。 
 アルバイト採用も、最初の5分で不採用と決めても、切り上げず自社アピールやマーケティング情報収集と切替、自社ファンを増やすことに徹するなど、勝ち組企業の採用工夫事例なども参考になりました。

 採用難は受け止めるべき「事実」ですが、悲観的に考えてもメリットはありません。
 新しい出会いも、在職社員もご縁を大切にしていける会社が幸せな会社だと改めて思いました。

「健康経営」

「健康経営」とは、米国の経営心理学者が提唱し、従業員の健康が企業・社会の資本であることを認識し、従業員への健康投資を促す「しくみ」を作ることで、①生産性の低下防止、②医療費抑制、③収益性向上を目指すものです。
 まさに、心身の健康、ブラック企業対策、社会保障対策に有効ですので日本も推進しています。

 昨年から経済産業省は、東京証券取引所と共同で、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業を「健康経営銘柄」として選定・公表しています。
 世界的な数字以外の経営戦略を評価する流れ(PRI:責任投資原則)をくみ、健康経営が株式市場等において、適切に評価される仕組みづくりに取り組んでいます。
 
 そもそも「健康管理は個人責任だ」という意識や投資効果が5年、10年といった中長期になるので、後回しになりがちでしたが、株式市場での評価を気にする経営者の興味を引く、上手くできた制度で評判もいいようです。
 選定も2015年の第1回のみの予定でしたが、選定された企業が労働環境に優れた「ホワイト企業」として学生が就職志望先を選ぶ際の判断基準の1つとなったこともあり、反響が大きく、今年第2回が実施されましたので、今後も続きそうです。

「健康経営銘柄」は上場企業対象ですが、中小企業向けには「健康経営ハンドブック」が春に策定されており、優良事例やノウハウが紹介されています。
 借入の金利優遇、入札の加点項目にする自治体・民間企業も増えています。

 今後も「健康経営」のような、幸せな会社と従業員を増やす政策が出てくるといいですね。

「ネコノミクス」

「ネコノミクス」とは安倍内閣の経済政策「アベノミクス」になぞらえ、猫による経済効果を指す造語です。猫カフェ、映画など経済が低迷する中でも猫関連ビジネスが盛況で、大きな経済効果をもたらしているのです。
 近年、高齢者や一人暮らし世帯が増えたため、散歩などの世話のかかる犬よりも飼いやすい猫に人気が移行しているようです。
 ちなみに猫ブームの火付役は和歌山電鐵貴志駅の三毛猫たま駅長といわれ、その経済効果だけで年間11億円と言われています。
  
 実は、我が家でも4年ほど前からキジトラ柄のオス猫を飼っています。
 仕事・家事・育児と心身ともに余裕がなく、動物飼育に消極的でしたが、子供の強い希望と熱意に押される日々が続いておりました。
 どう説明してあきらめさせるか、飼育のデメリットを考えるうちにメリットの方がどんどん浮かんできたのです。
 生き物を愛情と責任を持って育てる、ということは座学で学べるものでも、理屈でも、教えてもらう種のものでもないし、飼育は情操教育上素晴らしく、学ぶことのほうが多いと感じたのです。
 色々考え、最後には理屈ではなく「好き」という感情が一番大事なんだ、と180度考えが変わった瞬間を今でも覚えています。
 歳を重ね、何かと合理的・論理的思考に慣れ、情緒的な面をもっと重視していかないと幸せ感度が落ちるのでは、と反省しました。
 
 以前から殺処分問題に取組む動物愛護センターの理念に共感していたので、飼主募集に応募し、今の愛猫とご縁がありました。
 いわゆる「雑種」ですが、とても美形で毛模様も素晴らしく、運動神経抜群の大切な家族です。

 猫ブームを機に、ブランドネコ人気も上昇しているようですが動物愛護センターやペット里親制度の認知度があがるといいなぁ、と思っています。

「パラレルキャリア」

「パラレルキャリア」とは会社勤めなどの本業を持ち、それ以外の社会活動に取り組み自己成長していく新しい生き方のことです。
 寿命が延び、会社の定年などに縛られることなく、活躍し続ける1つの方法としてドラッカーが提唱したものです。

 ここでの「キャリア」とはキャリアウーマンの「キャリア」とは違い「役割」の意味で、
仕事や家庭など本業とは別の役割(報酬の有無は無関係)を積極的に持とう!というものです。

 具体的には、プロボノ、副業、NPO活動などが挙げられます。
 
「ボランティア」は能力を問わず時間と単純労力の提供に対し、「プロボノ」とはその人が職業を通じて身につけた「職能」を提供するという違いがあります。確定申告時期の税理士無料相談などをイメージしていただけるといいと思います。
 日本では震災を機にボランティア休暇を設ける企業が話題になりましたが、アメリカではプロボノ活動を強く推奨するところも多いそうです。
 
日本でもパラレルキャリアの価値観が浸透しつつあるとはいえ、まだまだ副業に対する社会的理解は低いのが現状です。
 特に経営者の立場からすると背信的、不誠実とも考えられ、本業に支障が出るのでは・・・との懸念から多くの企業は就業規則で副業は「許可制」になっているケースがほとんどです。
 今年ニュースになった大企業の副業制度導入も日本ではニュースになるほど珍しいのです。

 前述のような積極的理由から副業推奨している企業もありますし、終身雇用が崩壊している現状のリスク対策として各個人が考えるべきという意見もあり、大変興味深い問題です。
 事例が先行し、労働法などの整備が後追いですが、人生設計に大切な価値観だと思うので前向きに捉えていきたいと思います。

「2030」ご存じですか?

これは、人口の1/3が高齢者になる「2030年問題」ではありません。
「にいまるさんまる」と読み、社会のあらゆる分野において2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度とする目標のことです。
 2003年に政府が立てたもので、リーマンショックで消えかけ?ましたが、今年4月施行の「女性活躍推進法」に伴い再登場です。

 先日セミナーに参加しましたが、労働者が300人以上の企業は女性活躍推進「行動計画」の提出義務があるので対応真っ最中で、労働局の受付処理も追い付いていないようです。
 届出しなくても罰則・罰金はないのですが・・・新卒採用時期でもあり行動計画を厚生労働省のHPで公開(任意)していることもあり、未提出・未公開が企業イメージのマイナスにならないよう必死のようです。
 
 さらに、計画を提出し、実施状況が優良な場合は認定マーク「えるぼし(3ランクあり)」を使用できます。採用活動には是非ほしいロゴです。
 注意点として「男女雇用機会均等法」で男性・女性どちらかをひいきしてはいけないという法律もありますので、こちらにも抵触しないよう配慮が必要です。
 以前からある次世代認定の「くるみん(2ランクあり)」のようなものですね。ちなみにこちらは男性育休推進中です。

 届出が入札のポイントになる自治体もあるようで、女性活躍推進法が10年の時限立法ということもあり、普及活動が強化されています。
 うちは関係ないかも・・・と思っている中小企業の皆様も思わぬところでチャンスロスにならないよう、心に留めておいていただければと思います。