「いつもと違う頭の使い方をした業務」

先日お客様の経営分析の仕事をさせていただきました。
小売業を営むそのお客様は従来、原価に加えて販売スタッフの人件費や交通費等、販売に直接かかるコストを見込んだ上で、上げるべき売上の最低ラインを決めていました。
ところが年月を経るうちに環境や会社の状況が変わり、その最低ラインの売上を上げていても、いざ月次決算を作成してみると予想していた利益とのずれが生じるようになってきているようでした。
そこで現状での目安となるコストを算定するよう、ご依頼があったのです。

月次決算は毎月私が作成しており、会社の大まかな概要は分かっていましたが、さらに詳細に請求書等を調べて分析しました。
その結果、見込んでいたものと金額が異なっていた項目や想定していなかった項目があり、また営業以外の間接部門のコストも会社の拡大と共に大きくなってきていることが改めて明確化しました。

次に、この結果をどうまとめればよいか考えました。
お客様がひと目見て分かり、その内容がご要望に合致し、役立てていただけるように。
省けるところは最大限省いて極力シンプルにしながら、お客様が知りたい情報は過不足なく表現できるように。
石田からアドバイスをもらいながら、お客様の気持ちを想像しつつ知恵を絞って1枚の紙にまとめました。

結果的に、お客様には喜んでいただくことができたようです。
決算書や申告書を作成する通常業務にもやりがいを感じますが、それとはまた異なるこのようないわば正解のない仕事は、想像力がかきたてられ、勉強になりました。
会計の知識はこのように役立てることもできると実感した業務でした。