「そうでもないですよのゆとり」

「お忙しいですか?」
と聞かれれば、
「そうでもないですよ。」
と出来る限り答えるようにしています。

 会計事務所は時期によって繁忙感が異なります。
弊社では3月~5月決算の会社が他の月に比べると多い傾向にあるため、5月~7月までは法人決算の申告作業に追われていることが通常です。
その上、私はこの時期に2件相続税の申告を請け負っており、「全て無事に終えられるかな・・・」といった漠然とした不安がありました。

 ただ、この繁忙感は昨年も味わっているので、今年も同様の繁忙感を味わっていては残念ながら全く成長していないと言われても仕方がありません。
どこにどの程度の時間がかかるか、どう強弱をつけて作業を進めるべきか、はあらかじめ分かっています。
 そのため、作業する前にある程度日程と作業工程のシミュレーションをし、社内で手伝ってもらえる部分、自分でしか出来ない部分の色付けを行い、結果として最低限の残業で全て期限内に終えることができました。

「いや~7月まで多忙でして・・・」
 と言いつつこれまで通りの方法で時間をかけ、新しい業務に取り組まないことは非常に楽で、意識しないと流されてしまいそうになります。
 しかし、それでは今回のように相続税申告の経験値は積めなかったと思います。
 社内でも、担当者とは別に申告書チェックを行う役割がありますが、それについてもお願いされることはなかったでしょう。

 私が何かを依頼する側に立ったとしても、忙しいとバタバタしている人よりも、多少ゆとりある人に依頼したいと思うので、忙しかったとしてもゆとり感を出し、新しい業務に積極的に取り組む姿勢を今後も大切にしていきたいと思います。

「採用難は続きます」

「売り手市場」となり暫くたつので「採用難」慣れ?している会社も増えているようです。
 リーマンショック後の求人を出すと問合わせ・応募殺到の記憶がある採用担当者は、また採用チャンスが来るのでは・・・と思っている人も多いかもしれません。 
 
 今年に入り、採用コンサル関係のセミナーに3回ほど参加しました。
 非正規・新卒・即戦力(中途)採用のほか外国人の国内・現地採用など、どれも採用難に対応したホットな情報がとても勉強になりました。
 AI(人工知能)でサービス業へのシフトが進み少し労働需要が変わるといわれていますが、絶対的な労働人口は減少中ですので、統計分析上この状況は今後100年続くといわれています。
 「採用」は会社にとって生命線なので、静観しているわけにはいきませんし、従来の採用方法では対応できません。

 職安などを除くと、中途採用は紹介会社による転職希望者と企業ニーズのマッチングが主流ですが、近年、転職希望者データベースから企業側が選び、スカウトするサービスが増えているようです。
 企業側がキャリア経歴を見て、転職希望でも面接などに出向けない優秀な人に接触できるメリットが魅力です。 
 アルバイト採用も、最初の5分で不採用と決めても、切り上げず自社アピールやマーケティング情報収集と切替、自社ファンを増やすことに徹するなど、勝ち組企業の採用工夫事例なども参考になりました。

 採用難は受け止めるべき「事実」ですが、悲観的に考えてもメリットはありません。
 新しい出会いも、在職社員もご縁を大切にしていける会社が幸せな会社だと改めて思いました。

「法人番号」 

 個人にマイナンバーが付されたことは、情報管理等の面からも大きな話題となりましたので、みなさんご存知のことと思います。
一方で、法人にも13桁の法人番号が付されていることはご存知でしょうか?

 先日もお客様から「書類に法人番号を記載する欄があるのですが、法人番号とは何ですか?」とのお電話をいただきました。
実は、法人番号はマイナンバーとは扱いが異なり、インターネットで公表されています。
例えば「法人番号検索」とキーワードを入力して検索すると、国税庁の法人番号公表サイトにつながります。
そこに法人名を入力すると、登録されている法人番号や所在地等が表示される仕組みになっています。
したがって、その法人の名称・所在地・法人番号は誰でも自由に利用可能となっており、そのうえ法人番号の指定後に名称や所在地等に変更があった場合には情報が更新されるとともに、変更履歴も併せて公表されることになっています。

 さらには、国税庁では法人番号の利活用の例として、法人番号公表サイトを利用して、ダウンロードしたデータから「法人番号指定年月日」で絞込みを行えば、新たに法人番号を指定した法人(新規設立法人)を抽出することが可能となり、従来に比べ、効率的に新規営業先等の開拓が実施できるようになるとしています。
つまり、これを利用することにより法務局等に出向かなくても、営業に利用できるような新設法人の情報が得られることになります。

 国税庁のホームページに利活用の例が記載されていますので、何かしらのメリットが享受できればいいなと思います。
http://www.houjin-bangou.nta.go.jp/

「プラスアルファの価値」

 先日、担当させていただいているお客様の決算の作業を一通り終えた時のことです。
 所長の石田に出来上がった書類一式を確認してもらい、達成感と解放感を感じていたまさにその時、石田に「ここから何ができるかなんだよね」と言われました。

 曰く、お客様にとっては決算書・申告書作成まではいわば「当たり前」であり、こちらがその作業にどれほど時間や労力を費やしていても、それはなかなか目に見えることではない。その先にどれだけ有益な情報を提供できるかのプラスアルファのところで、会計事務所や担当者の評価が決まるのだ、ということを言われたのでした。

 もしこのことを本で読んだり一般論として聞いたりしたら、「確かにそうだな」と思いながらも、そこまで響かなかったかもしれません。
 しかし今回このタイミングで言われたことで、「何とかしなくては」という気持ちで一杯になりました。

 そこで自分なりに知恵を絞り、決算書上で実際の業績が分かりにくくなっている部分を省いて、シンプルに見やすく加工した前期比較資料を作成しました。
 お客様への決算のご報告の際にその資料を用いて説明しましたが、「こんなことができるんだ」と興味を持って見て下さり、来期の課題についてその場の話題が広がるきっかけとなりました。

 日頃から常に経営のことについて思索されているお客様に対して、少しでもヒントになるような情報が提供できるよう、いつもアンテナを高くしていなければならないということを改めて感じた一件でした。

「食事面談」

 弊社では定期的に面談を行っていますが、今回は例年と少し違って、会議室ではなく、外で食事をしながらの面談を試みました。

 食事は昼か夜の時間帯どちらでも良かったので、まずはランチのお店を探しました。
 立地やお店の雰囲気、食事のボリュームなど悩みましたが、予算の範囲で好きなお店を選ぶことができて、行ってみたかったお店を候補にあげたりとお店探しも楽しくなりました。

 今まで勤めていた会社でも少人数のランチミーティングがあったのですが、食事とミーティングを同時に行うので時間も短縮でき、いつもより和やかな雰囲気で話し合いが進められました。
 ただ、こうしてトップと一対一で時間を設けて話す機会はなく、福利厚生としても全社員で行う慰安旅行や運動会があった程度でした。

 実際の面談では、仕事に関する話しはもちろんですが、雑談や個人的な話もできて、とても充実した時間が過ごせました。
 食べることは人間の三大欲求の一つであり、食事をしているとリラックスできるので、率直な意見が出やすくなったり、活発な意見交換ができたり、相手の意見が受け入れやすくなったりすると思います。

 今回の面談を通して、改めてトップとの距離が近くて様々な試みが実践しやすい、個々の希望や意見に柔軟に対応してもらえる会社だと思いました。

「その道のトップとは」

 先日、大相撲の名古屋場所を観戦してきた。
 生で観るのは初めてだった。
 大相撲はテレビでもほとんど観ることがなかったのだが、人生の先輩と、国技なので一度は生で観戦してみようということになったのだった。

 大相撲を真剣に観たことがなかったということもあり、力士の方には大変失礼な話だが、体の大きな人達が体重を武器に押し合いをしているようなイメージしか持っていなかった。
 小学校の時にあった相撲大会もそうだったから。

 ただ観戦していると、力士の眼光はとても鋭く、取り組みまでの気合の入りようが尋常ではない、絶対に勝ちたいという気持ちが伝わり、観るものを魅了するというのもわかるような気がした。
 格闘技とはこういうものなのかと。

 横綱の白鵬(はくほう)を近くで見ることができたのだが、ただ体重を増やしたのとは大きく違い、筋肉が鍛え上げられていた。
 さらに、威圧感というのだろうか、王者の風格なのだろうか、言葉では言い表せないそういうものを感じた。
 他の力士とは漂っているオーラが全く違うことに驚いた。

 横綱ともなれば大相撲の世界でトップだから、オーラがあるのは当然だろう。
 オーラは出すものではなく自然と出ているのだと思うが、会計・税務の知識が凄い、あの人と話すと何でも話してしまうなどなど、どんな種類でもいいので何かひとつでもオーラを持てるように、まだまだ精進したいと思う。

「特殊税務への精通」

昨夏から、上場企業の子会社様で、国際的に事業を展開されているお客様の経理代行・税務申告の業務を担当させていただいております。
 具体的には、月に数回程度オフィスにお伺いをして、その場で各種請求書や給与資料などを拝見しながら会計データを入力して毎月末段階で損益数値を報告し、年度末に税務申告書を作成する、といったような流れです。

 担当となってから1年が経過したことにより、年間の業務スケジュールを一通り経験することが出来ましたので、より鮮明に業務の全体像を把握できるようになったと実感しております。
 これからは業務の効率性および正確性を今まで以上に意識していき、お客様の更なる発展に貢献していきたいと思います。

 また、会計入力とは言っても単純な入力作業だけではなく、国際税務やグループ法人税制など、通常の業務では頻繁には出くわすことのない特殊論点を検討しながらの業務となります。
 検討すべき論点が多いことにより、その都度自分の成長を実感できるとともに業務の幅も広がるため、とてもやりがいのある業務であると感じています。

 税理士の中でも自分の得意とする分野とそうでない分野は少なからずあり、国際税務や資産税務といった特殊税務は特に得意・不得意が大きく分かれる分野であるように思います。
 一般税務に精通しているのはもちろんのことですが、こういった特殊税務にも精通している税理士になれるよう、より一層の知識習得に励んでいきたいです。