「環境に優しいカバン」

 先日ふらっと立ち寄ったお店でカバンを購入しました。理由はカバンのデザインと軽さに一目惚れしたからです。カバンのタグをよく見ると、「ブーツを再利用」と書かれていました。

 言われてみるとカバンの生地は確かにブーツに使用されているような素材であり、他のカバンにも「ソファーを再利用」などのタグが付いており様々なものから再利用されて出来ているようでした。本当に多種類のカバンが並べられていたのですが、そこのメーカーは「ソファーや消防服」など本来の用途で使用できずに廃棄されてしまう資源を再利用しているところでした。

 そのメーカーについて気になり調べてみると、「捨てられる素材に 命をもういちど」ということをテーマにしている「MODECO」というエコロジーブランドでした。具体的には「端材」や「規格外の素材」「型落ち品番」などの理由で使用できるのに捨てられてしまう素材を利用してバッグを作っています。

 廃棄物となる素材であるため、提供する側にとっては不要であったものが、そのメーカーにとっては宝物です。捨てられてしまう素材ならではの良さもそこにはありました。それは捨てられてしまう素材だからこそ形も色も質感も異なり、オリジナルのデザインになります。また一見すると、リサイクル商品に見えないところが多くのお客をつかんでいるようです。

 それぞれの分野ではもう破棄するものが重宝され、新しいものを生み出し、消費者に新しい価値を提供されていることに新鮮さと共感を覚えました。購入した私自身まで少しだけ環境に優しくできたという暖かい気持ちになれました。環境にも優しく、素敵なものを提供できるそんな企業が増え、私もそこに貢献できたらと思いました。

「和菓子作り体験」

 先日、和菓子作りの体験教室に参加しました。
 季節の和菓子を3種類、簡単なものから順に作っていきます。

 観光地ということもあり、参加者の半数以上は外国人旅行者の方でした。
 講師をしてくださる職人さんは、もちろん日本の方で、すべて日本語で説明をすすめていきます。外国の方は、職人さんの手元を映し出す大きなテレビだけ見て、はたして完成させることができるのかなと、心配になりました。

  和菓子作りには、専用の道具があり、それを使って様々な形を作っていくのですが、「外側に厚みのある、お椀のような形」とか、「放射線状に切り込みを入れる」など、聞けば容易に想像できますが、言葉が伝わらないと出来ないのではないかと思ったのです。

 ちょうど近くに引率者らしき人がいたので聞いてみると、その方も初めは、日本語で講師をされては全く言葉が通じないので無理だろうと思ったそうです。
 しかし、外国の方が初めての体験に強い興味をもつことで、言葉ではなく、その場の雰囲気や状況から伝わるとのこと。そのため、敢えて訳して伝えようとはしないそうです。
 また、先程の説明でお椀の形と言われた言葉を聞いて、日本人が独自に連想してしまうのとは違い、外国の方は講師の手元を見て、それを忠実に再現しようとするため、完成したものは意外にも日本人より上手だったりするそうです。

 たしかに、言葉で聞いてしまうと、自分の経験や知識の中から知っているものに置き換えてしまうことがあり、なるほどと思いました。言葉が伝わらない外国の方のほうが、日本人より上手にできることの意外性におもしろさを感じました。

「永遠の0」

ある日、書店へ立ち寄った。ベストセラー本のコーナーだったと記憶しているが、「永遠の0」(永遠のゼロ)という文庫本が平積みされているのを見つけた。 私が購入したのはいつだっただろうか?まだ書店で売っていたのかと思いながら眺めていると、著者のサイン入りのようだ。100万本を優に超えるベストセラーなので、ファンも多いだろうから2冊目として購入する人もいるのかもしれない。

「永遠の0」と聞いてどんな内容の本だと想像されるだろうか。既に読んで知っている人も多いと思うが、0(ゼロ)というのは、いわゆる零戦のゼロである。これで戦争時の話だと想像できると思うが、主人公とその姉が、戦闘機搭乗員として特攻で亡くなった実の祖父(宮部)の生涯を、解き明かしていくといった内容のフィクションである。

私が読んだのが数年前だからかなり記憶が薄れているが、涙が流れたのは今でも覚えている。 「娘に会うまで死ねない」と、あれほど生きて帰ることに執着した宮部が、なぜ最後にあのような行動を取ったのか・・・私にはそれが今でも謎である。 現代の平和な日本で育った私には理解できないということなのだろうか・・・ただ、生きていられることがどれほど幸せなことかと、感じた。

故児玉清さんは、解説の中で「僕は号泣するのを懸命に歯を喰いしばってこらえた。が、ダメだった。」というようなことを述べられている。何を感じるかは千差万別であるから全ての読者が涙を流すかはわからない。興味が湧いた方は読んでみるのも良いと思う。

東山動植物園再生プラン

 ゴールデンウィークに東山動物園へ行ってきました。
大学の友人夫婦が子供を連れて帰省していたため東山動物園へ遊びに行ったのですが、久しぶりに友人家族に会える楽しみと、東山動物園の再生計画が始まってからまだ一度も訪れていなかったため、どのように生まれ変わりつつあるのか楽しみにしていました。

 東山動物園は、基本理念として、「人と自然をつなぐ場」となり、生命(いのち)の大切さや、生命の源である地球(自然)の大切さを伝え、 持続可能な地球環境を次世代へつなげていくこと、を掲げています。 人と自然をつなぐ場となるためには、様々な垣根を取り払う必要があるとして各施設の再生を目指し、 2008年にチンパンジータワーがリニューアルオープンしてから、ペンギンやアザラシ舎のほか、 トイレの設備などもキレイで充実したものとなっているようです。

 園内は実際に新しくなった施設が多く、そこで生活する動物たちも以前より活き活きして見えました。 他の動物園では、アドベンチャーワールドは動物との距離が近く餌やり体験なども楽しめたり、 旭山動物園は動物の見せ方が工夫されていて楽しく学べるような掲示もたくさんあると感じましたが、 こういった要素が少しずつ取り入れられている印象を受けました。
また園内は一日遊べるほど広いので、食事施設を新しくしてメニューも増やしたり、お弁当を広げられる芝生広場があると良いと思いました。

 平成24年度の東山動物園の入園者数は200万人ほどで、上野動物園に続き全国2位となりましたが、 もっと魅力的な動物園になって、県外からの入園者も増えるといいなと思いました。 再生計画は平成48年度までを想定しているようですので、それまでにまた何度か訪れたいと思います。

アリさんに学ぶ

「アリ」と聞くと常に働いているイメージがあり、イソップ童話の「アリとキリギリス」でも働き者の設定です。実際身近で目にするアリも、自分より大きな荷物を運び、規律を乱さず列をなし、怠けている印象は受けないですよね。

 しかし、働きアリだけ集めると「10%のアリは働かない」という興味深い実験結果があるそうです。10%の働かないアリを除き、90%の働くアリだけにすると、また10%は働かなくなるそうです。常に10%の割合で働かないアリが出てくるのです。

  ここでおもしろいのですが、働かないアリは周りに働かないアリがいれば働き、働くアリと働かないアリで能力の差がないことは実証されています。

 仮説ですが、働かないアリは敵の侵入などの非常事態に備え、アリ社会存続のため敢えて非効率を採用しているそうです。全員が常に全力で働いていると、敵と戦う総力がなくなってしまうからです。

 全員が働けば一時的に生産効率はいいですが、本能的に巣の長期存続方法を考えていると思うとアリを見る目も敬意に変わりますね。

 アリ社会は余裕でいいなあ、と傍観視している場合ではなく、この研究発表後、管理職研修・セミナーにひっぱりだこのようです。

人間社会の経営合理化・効率化のひずみ解消への糸口がアリ社会にあるのかもしれません。

私も、この記事を読み、「非常事態」への備えを改めて考えさせられました。常に非常事態への緊張感を保ち続けることは難しいですが、ハード面では「備えあれば・・・」との通り、備えの内容を定期的に見直し、ソフト面では税務周辺知識など、柔軟に幅広く情報収集に努めていきたいと思います。

 自然の摂理や動物の行動に学ぶこと、感じることは多いですが公私共にいいところは取り入れていきたいと思いました。

「自計化のその後を考える」

 最近の税制改正は変化が速すぎて、キャッチアップに日々奮闘しています。
 税務上の特典である税額控除や特別償却でも、“期末までに”や“申告時”でなく、“事前に”書類を提出する・“資産購入前に”書類を受ける、など後から適用したいと思ってもできないものが存在します。
 そのため、以前よりもさらに適宜損益の数値を把握していただくことが重要となってきていると感じています。
 石田会計では自計化(お客様が自分で会計ソフトに必要データを入力すること)をお勧めしており、現在のお客様では大半がそのようになっています。もちろん状況と効率の観点から、帳簿記帳から依頼したいという申出を断ることはありませんし、自計化が現在の状況にそぐわない・不要と思われる場合は、強くお勧めすることはありません。
 さて、自計化のメリットでよく言われているのが下記のような点です。
①経営状況がすぐに把握できる
②記憶が新しいうちに処理をしていただくことで、処理のミスが減る、効率よくできる
③顧問報酬が減る
 上記の中でも一番重要なのが①です。しかし単に自計化しただけではそのメリットを享受できません。①②については“適時に入力を行っていただくこと”が前提となります。
 お客様によっては色々な状況があり、毎月・3ヶ月に一度など損益を確認させていただくタイミングは様々ですが、やはり決算直前に初めて確認できたとなると、節税対策や今期は利益を出したいなどの目的にあった提案の選択肢が限られてしまいます。
 損益を迅速に把握し、経営に活かせる状態にすることが自計化の最終目標だと感じています。
 自計化したものの、“まだ入力について不安、もっと効率がよくならないか、経営判断に活かしきれていない…”など困ったことがありましたら、お気軽にご相談頂ければ担当者が対応致します。お客様の状況に合わせて最善のご提案をしたいと考えています。
By 松浦