「古民家風」

「古民家風」という言葉をご存知ですか?

”古民家風カフェ”や”古民家風居酒屋”などというと、古い民家を改装してカフェや居酒屋にリフォームするというのが一般的なようですが、最近は、新築なのに敢えて内装を古民家風にするということも多いようです。

先日、内装業をされている方と話す機会がありました。
その方も、古民家風に造りあげることに特化した技術を持っており、初めて聞くことばかりで驚きの連続でした。
いわゆる古民家ですので、例えば壁や床の木材を使い込んでいるように塗装するのは勿論ですが、ここで職人さんの感性と技術が必要になるようです。
例えば、この家に人が何十年と住んでいたら、実際にその家はどのようになっているかを想像するのだそうです。
窓の位置から推測すると、柱のこの部分に陽が差し込むので、手前側の木は日焼けしてこんな色になるだろうとか、奥に行くにつれてだんだん色が変化していくだろうとか・・・。ここは人がよく手を触れる部分だから、他より変色が進んでいるだろうというように、日常生活をイメージして、より現実に近い古民家にしていくのだそうです。
そうすることで、造られた空間が、実際に年月を経て出来た空間に負けないものになるのだそうです。

敢えて古風に造るということに違和感を感じていましたが、その技術や努力を聞いてみて、それも一つの芸術なのかなと、受け入れることができました。温かみがあり、味わい深く、ゆったりとした気持ちにさせてくれるというのも理解できるような気がしました。本物以上に本物らしく造ることが、本物に見せるコツのようです。。。

「外国の軽減税率」

 2015年10月に予定されていた消費税率10%への引き上げですが、1年半延期となり、2017年4月とすることが確定しました。

 消費税率の引き上げについては、生活への影響を抑えるために以前から軽減税率の導入が検討されています。軽減税率とは、生活必需品などに対して標準税率より低く設定される税率を言います。実際に日本で導入されるかは不明ですが、既に導入している国を参考に見てみると、食料品の中でもユニークな分類が見られました。

 例えばフランスでは、マーガリンは標準税率、バターは軽減税率です。
 一見、バターのほうが高価なので贅沢品として税率が高いのではないかと思いますが、マーガリンは企業によって生産されるのに対し、バターは酪農家が生産しているため、国内畜産業を保護する観点から軽減税率を適用しているようです。

 またカナダでは、ドーナツなどのお菓子を買うとき、5個であれば標準税率、6個であれば軽減税率です。
 その理由は、その場ですぐに食べるという「外食」に該当するかどうかを販売個数で判断して異なる税率を設定しているようです。
 
 最後にイギリスでは、ファーストフード店で買う温かいハンバーガーは標準税率、スーパーで買うひんやりとしたお惣菜は軽減税率が適用されます。
 同じお持ち帰り商品でなぜ税率が異なるのか不思議ですが、違いは温度にありました。注文に応じて温めた商品や保温機などで温め続けている商品には標準税率を設定しています。

 食料品だけでなく、様々な品目に対して軽減税率を設定していますが、こうして見てみると各国の特徴が出ていておもしろいと思います。
 生活への影響を配慮するだけでなく、国内産業を保護する目的など、国により様々な配慮があるのだと感じました。

『年下の奥様は年金がお得!?』

 あまり知られていない公的年金の一つに「加給年金」というものがあります。
 扶養手当のようなもので、サラリーマンだった夫が65歳になった時、65歳未満の奥様や高校生以下の子供がいれば、奥様が65歳、子供が高校卒業まで、1人につき年間約22.5万円が夫の年金に上乗せされる制度です。
 さらに、奥様分の加給年金には、特別加算額16.5万が加わるので、夫の年金への上乗せは年間約39万円になります(いずれもH27年の金額)。

 制度上、夫が65歳になった時から奥様が65歳になるまで受給できるので、10歳年下の奥様がいれば、夫が65歳以降に受け取る加給年金の総額は10年で390万円にもなります。それ故、年下奥様はお得といわれているのです。
  厚生年金の加入が20年以上など条件がありますので、ご夫婦での役員報酬の設定、社会保険の得喪、退職時期を調整できる場合は是非、年金の加入歴を加味していただきたいものです。
 
 他にも厚生年金に44年加入すると「長期加入者特例」といって65歳までの年金が約75万ほど増えるのです。うっかり43年加入で退職とならないように気をつけないと損してしまいます。
 最近では、役員だけでなく定年延長などで一般社員でも該当するケースが増えてきました。
 定年後、年金を満額受給するために会社で社会保険に入らず嘱託勤務するケースがありますが、「長期加入者特例」に該当するか否か知っていれば損得計算がガラリと変わるのですが・・・誰も教えてはくれません。
 ちなみに条件を満たせば「加給年金」と「長期加入者特例」は両方受給できます。

 社会保険は不平等感がある(?)制度なので常に改正案が出ております。
 特に年金は改正の繰返しで複雑になっており、知らないと損する制度が多々ありますが、知らないため「損したことに気付かない」人が多いようです。権利も時効5年で消えていきます。
 ご紹介を簡単にしましたが、加入歴は年金定期便でも確認できますし、年金相談センターなどに足を運んでいただけると親切に教えていただけます。是非ご利用してみて下さい。

「異文化との出会い」

先日、名古屋市内にある愛知県芸術劇場でストラディバリウスのコンサートが開かれていたので、妻とともに聴いてきた。
私は、管弦楽器に関わったことは皆無に近いのだが、妻は昔チェロをかじったことがあり、オーケストラ好きということもあり誘われたのだ。

ストラディバリウスとは、ヴァイオリンやヴィオラ、チェロなどの弦楽器で、ストラディバリという人物によって製作されたものである。
弦楽器の世界で名器と言われているもので、最低でも数千万円、良いものになると数億円というものもあるようだ。

その名器と言われるものを聴いてみた。
いきなり聴いて素人にわかるものではないと思うのだが、ヴァイオリン1台でもホールに響き渡り、透き通ったような音色だった。名器と名手の音色に聴き入ってしまった。

アンコールの演奏前のことだった。これから演奏する曲の説明を日本語で話し始めた。そして名古屋で演奏できたことの喜びも。
ぎこちない日本語で、聴衆への感謝の気持ちを伝える姿がどこか愛らしく、聴衆の笑いを誘い、その後大きな拍手に変わった。名手たちと聴衆の一体感がさらに高まった瞬間だった。
プロだと思った。
オーケストラにまた行くのも面白いと思っていたが、機会があればこの管弦楽団の演奏を聴きに行こうという気持ちにさせられた。

どんな仕事でも、経験や知識、能力が必要なのは間違いない。
相手が機械であれば必要ないが、相手が人間であれば、一瞬の行動・言動など何でもいいから、人をひきつける何かを持てれば1段上のプロと言えるのだろう。
オリジナルのプラスαを持てるように。貴重な体験だった。

「若い人材」

 先日、税理士試験の別の科目で以前お世話になった専門学校の講師の方々と食事をする機会がありました。
その科目を合格後も定期的に食事に誘っていただけることは大変喜ばしく思いますし、これからもこのような繋がりを大切にしていきたいです。

その中で講師の方々が口を揃えて仰っていたのが、近年著しく受講者が減少しているという事で、特に大学生や20代の若い世代の減少率が大きいようです。
これは税理士試験のみならず公務員試験などにも同じ事が言えるようで、景気が少しずつ上向いていると言われる中、大手一般企業への就職を希望している若い世代が増加していることが一つの大きな要因であると思います。
 他の税理士法人で勤務している先輩方からも若い世代の採用が上手くいっていないといった話をよく耳にしますので、若い世代の減少は専門学校や会計業界にとってはかなりの痛手であります。

 そういう私自身も20代後半にさしかかったところであり、若い世代の1人ではないかと思います。私自身、大学在学中に税理士になることを志し、今年の秋で石田会計に入所して丸3年となりますが、業種・規模等も様々なお客様を担当させていただく中で、お客様の事業の発展を身近でサポートしていくことができる会計事務所の仕事にはとても遣り甲斐を感じています。
 
 石田会計では学生向けのインターンシップの開催の実績もありますので、少なからず大学生などと触れ合う機会があります。
 そういった機会に、少しでも多くの若い世代に会計事務所の仕事に興味を持ってもらえるよう会計業界の魅力を伝えていきたいですし、自分自身も若い人材の一人としてこの業界でもっと活躍できるよう、これからも努めていきたいと思います。

「会計事務所で英語を使うことがあるとは!”What a surprise!!”」

題名の通り、正直驚いています。

 以前3年間勤務していた監査法人は、業界では最大手のひとつということもあり、海外に子会社をもつ会社も多いことから、現地監査人や現地スタッフと英語でやり取りをする機会が多少ありました。

 監査法人を退職した後半年強海外へ語学留学をしていたのですが、帰国後は中小企業のお客様に密着できる規模の会計事務所ないし税理士法人で、税務を中心とした業務に携わりたいと考えていた私にとって、おそらく英語を身につけたところで仕事で使う機会は無いだろうと思っていました。

 しかし、当法人に所属して間もなく、英語を母国語とする海外のお客様で、新規に会社設立をしてレストランをオープンさせたいという案件を任されることになりました。名古屋で英語が使える会計事務所をインターネットで探し、当法人の英語サイトを見て連絡をして頂いたそうです。

 ある程度日本語を理解される方ではありますが、会話、メールは基本的に全て英語です。私も海外留学を経て、日常会話レベルの英語は理解できるようになったつもりでしたが、会計や税務で使う特殊な英語、例えば源泉徴収、納付書、減価償却・・・等、全く馴染みの無いものを使う必要があったことから、一つ一つ調べ、試行錯誤の時期が続いていました。

 そのような状況の中、先日、無事法人の確定申告を終えることができ、その決算報告も兼ねてお客様の経営する店舗へと、所長の石田と共に夕食を取りに足を運びました。閑静な住宅街の中に突然現れる、異国情緒に溢れ非常に雰囲気がいいお店で、明るいオーナーと英会話も楽しむことができます。おいしい食事も頂けたのですが、これから安定したお客様を確保していくために、日本人の目線からお店をどう感じるか、どうすればより良くなるのかといった提案等、仕事の話もさせて頂け、経営者の方にも興味を持って聞いて頂けました。お店の今後が非常に楽しみです。
 思いもしていなかった英語での仕事の一区切りを終え、達成感を得ることができた共に、今後英語での仕事を増やしていける一つのきっかけになったと思い、大変嬉しく思っています。

Recently, I have been able to use my English skills in the accounting office.
I used to belong to one of the biggest Audit firms in the world, and sometimes I used English to communicate with foreign auditors.
After working there for 3 years, I moved to the UK and Europe, and studied English for 8 months. At the time, I thought I wouldn’t actually have a chance to use English in the future back in Japan. I wanted to work with small and medium sized companies, which often don’t have foreign clients or the need for English speakers.
Nevertheless, after only one month with Ishida Accounting, I took charge of a new client account. The company is owned by a foreigner living in Japan originally from Canada.
His plan was to open a new style western restaurant in Nagoya. He wanted to find an accounting firm that could deal with small businesses, but also provide the kind of international services that big accounting companies offer, to cope with doing business in a new country.
He found our company online, and he was very happy to be able to communicate with me in English. He knows Japanese as well, but is more comfortable in English – especially for complex business matters.
I was also able to improve my English Accounting vocabulary, I had to look up many new words I had not learned during my studies. It has been difficult, but fulfilling.
The first fiscal year recently finished, and we completed the financial statements. We also offered some tips to the business owner from a Japanese perspective, which he found very helpful and valuable.
We had a great time when visiting his place of business as well. The restaurant is in a ‘hideaway’ location on the second floor of a building in Izumi area of Higashi-ku. It is not very far from Sakae. The owner and chef are both native English speakers, and they are happy to talk to customers in English and Japanese. There is also a full-time Japanese manager. We enjoyed the food and atmosphere.
I have opened a new chapter in my career, and it has been a great business experience, helping people from abroad bring business to Japan.