「お金の使い方」

 今まで、支払いは現金でしたいと思っていたので、つい最近までクレジットカードを持ったことがありませんでした。しかし消費税率が8%になり、お財布の小銭がさらに増えるのが面倒に感じて、数ヶ月前に初めてクレジットカードを作りました。
レジ前でのお金の出し入れの手間が省け、大変重宝しています。
また利用明細を確認することで、自分が何にお金を使ったのかを改めて見直すことができるのも良いなと感じています。

 先日、雑誌の特集記事で『本当の貯蓄上手は、貯め方以上にお金の使い方がうまい』とありました。自分が本当にこだわりたい部分に納得感のあるお金の使い方をしている人は、ストレスから急に散財することなく順調に貯蓄することができるそうです。「使う」と「貯める」のバランスが取れていると無理なく貯めることができるそうです。わたしも利用明細を確認しながら、本当に使うべきものだったかを検討してみようと思いました。

 お金の使い方といえば、稲盛和夫さんのコラムにも「20億円の寄付よりも30円の買い物に悩む理由」としてお金を使うことの意味について書かれています。海外に行ったとき、30円の甘栗の屋台で値引交渉したが相手が応じなかったので、買うことを躊躇したというエピソードです。もともと値引交渉をすることが前提の値段がついているはずだから、そのまま支払うことには納得できなかったそうです。一方で、意味のある20億円であれば難なく寄付するということです。

 わたしとは話の規模が天と地ほども違いますが、お金の使い方という意味では同じことのはず。改めて、お金の使い方について考える、よい機会となりました。

「ブランド力」

先日、知多半島のとあるお店で食事をする機会がありました。そこは海鮮料理を提供するお店が2軒並んでおり、一方は名古屋近辺では有名なお店でその日もお店の外までお客さんが待つほどの盛況ぶりでした。
私も以前にそのお店に行ったことはありましたが、今回は待ち時間を避けるために隣のお店に入りました。私が入ったそのお店は、私たちの他に一組しかお客さんがおらず、隣のお店とあまりにも対照的過ぎて心配になるほどでしたが、出てきた料理は隣のお店と何ら遜色なく新鮮でとても美味しいものでした。

ほぼ同じ品質の料理をほぼ同じ価格帯で提供しているのにもかかわらず、何故盛況ぶりにここまで大きな差が出てくるのかとても興味深いのですが、一つは単純に「有名店だから」ということにあるのだと思います。いわゆるブランド力という付加価値です。

その有名店の創業者は女性の方ですが、終戦直後から魚介類を行商し、それをきっかけに鮮魚店、旅館を開業し、その後会社を設立して名古屋市内やその近郊に何店舗も展開して会社を大きくしたという地元では有名な方で、一種のカリスマ的存在になっていました。
この創業者に対する好意的なイメージがこのお店のブランド力を強くしたのだと思います。

ブランド力は、それを確立させるまでがとても大変です。ですが、一度ブランド力を確立さえすれば商売をするうえでとても強力な武器になります。
今は、たいていの商品は、差別化特性を失い、ライバル企業と有為的な差を生み出すことができず、結局のところ価格勝負になってしまうことが多いですが、このような強力なブランド力があれば、同じ品質でも価格勝負することなく競業企業に大きな差をつけられることを実感させられました。

隣接する料理店の盛況ぶりの差を目の当たりにして、いろいろ考えさせられた休日になりました。

大変お世話になりました

私事のご報告になりますがこの度子どもを授かることとなり、9月より出産のため仕事を離れる事となりました。

私は2006年、今から8年以上前となりますが銀行勤務より転職し、石田会計事務所に入所いたしました。
入所当時は会計業界未経験ということで全てが初めての経験ばかりでしたが、試行錯誤しながらも顧問先の皆様も含め周りの方々のお力添えもあり、たくさんの事を学ぶことができ感謝の一言につきます。
私の担当させて頂いた先は主に津島市を中心とした尾張地区でしたが、地元繊維業から飲食店、医療職まで職種も世代も幅広い多くのお客様にお会いし色々のお話を聞き勉強できたことは私の人生のなかで大きな財産となっています。

またすばらしい職場環境の中で、会計の知識のみならず仕事に対する考え方、作業効率や情報処理、様々なことを学び考えるチャンスを得たこと、心から尊敬できる上司や同僚に出会えたことは本当に幸せでした。

これから家庭に入り、しばらくは育児に専念することとなりますが、その間にも自己研鑽に励み、税制改正等の情報にも気を配れるような生活を心がけたいと思っております。
体調の関係もあり直接ご挨拶に伺えないお客様が多く大変申し訳ありません。
今まで大変お世話になり、本当にありがとうございました。

「アンコールワットからみるカンボジア」

先日、いつかは行ってみたいと思っていたカンボジアのアンコール遺跡へ行ってきた。
カンボジアへは初めて行ったのだが、日本からの直行便はなく、ベトナムのハノイやホーチミンで乗り継ぐ必要があった。
ベトナムのホーチミンまで約5時間半、ホーチミンから約1時間といったところだろうか。アンコール遺跡のあるシェムリアップという町に着く。

アンコールワットは、南北1300m、東西1500mにもおよぶ石で造られた巨大な寺院。ツアーガイドによると、完成まで37年間かかったようだ。
遠くから見るとスケールの大きさに圧倒されるという感じだった。
しかし、アンコールワットを近くで見ると、例えば第1回廊と呼ばれる場所では、ヒンドゥー神話などの物語が彫り刻まれており、彫刻の細かさには繊細さも感じた。
あれだけの石を運んで建造物を造る、彫刻を彫る、37年間かけた当時の人達の熱い思いも・・・。

カンボジアを訪れる前は、内戦や地雷などネガティブなイメージを持っていたのだが、シェムリアップは、ヨーロッパやアジアなどからの観光客も多く、夜でも観光客は歩いておりどちらかというと平和で良い町だった。日本がアンコール遺跡群の修復に協力してきたからだろうか、カンボジア人も友好的で、私にとって印象の良い国になった。

道路は、アスファルト舗装されているといっても、車に乗るとかなり揺れる。下水道設備も整っておらず、生水は飲めない。まだまだ発展途上ではあるが、アンコールワットのような建造物が造れる国なのだから、今後の成長が楽しみな国である。
何十年か後に、発展した姿を見に訪れることができれば幸せだと思う。

『○○の法則』

「○○の法則」と呼ばれるものはたくさんありますが、大別すると、ニュートンの引力の法則のような普遍・絶対的な「自然法則」と、実生活上の経験から生まれた「経験則」の2つあります。

 ビジネスでは多くの「経験則」が「○○の法則」として紹介されています。
 
「2:6:2の法則」とは人間が集団を構成すると、 優秀な人が2割、普通の人が6割、ローパフォーマーが2割という構成になりやすいという法則です
 優秀・普通・ローパフォーマーは絶対的なものではなく組織内で相対的にそのような役割になるというものです。
 相対的かつ自然に構成される人材バランスに対し、経営上どうするか?といった法則もあります。

「売上の8割は優秀な2割の社員で稼いでいる!」ので上位20%を伸ばすことが経営効率がいいと考える「パレートの法則」があります。
 一方、ネット販売において、ほとんど売れないニッチ商品の販売額の合計が、ベストセラー商品の販売額合計を上回るようになる現象から「残りの80%こそが重要である!」と説く「ロングテールの法則」も、最近重宝されています。
 相反するので、どちらがいいか?は各企業の戦略次第といった所ですが、時代とともに色々な経験則が出てくるのは面白いですね。
 
 上位2割の優秀層をさらに伸ばし、競争力を高める企業、ボトムアップに力を入れる企業など色々だと思いますが、日本は後者が多いようです。
 優秀な社員は放っておいても仕事をするので、安心・信頼という名のもとに放置しがちになり、ローパフォーマーに手厚いのです。下位層に手を焼いているうちに優秀層が組織に愛想を尽かして離職という人材流出原因の一つになっています。
 
 そもそも人は本能的に不足しているもの・欠けているものを補おうとする性質があるので、優秀層を伸ばすには戦略がないといけないようです。
 自然に発生する人材バランス、人の本能的な傾向を踏まえた上で経営戦略を立てることはとても大切ですね。

ビールと酒税の今後

今年の夏も毎日暑い日が続きますが、ビール党にとっては、ビールがおいしい季節ですね。
1日の疲れを癒してくれるビールは私も大好物で、自慢できる話ではありませんが、多額の酒税を負担している自負があります(笑)。
この酒税はビールを始めアルコール飲料にかかりますが、その税収は減少傾向のようです。

明治・大正の時代には国税の税収の3割を超え、税収ランキングで1位になったこともある酒税ですが、平成25年度の割合は2.7%となっています。
その約半分を占めるのがビールなのですが、近年酒税の低い発泡酒や第3のビールが人気のため税収が減少傾向です。
ちなみに、1缶350mlの酒税は、ビールが77円、発泡酒が47円、第3のビールは28円です。
これが価格差の要因となって、酒税の低いものが売れるようになっています。
1日1缶飲む人であれば、ビールを第3のビールに変えるだけで年間2万円近くの節約になるので当然の流れでしょう。
これに対し、今後発泡酒や第3のビールに対する課税をビール並みへ増税する動きがあるようです。

他のアルコール飲料に比べ、ビールだけ酒税が高いと個人的にも思っていました。
そもそも、外国と比較するとどうなんでしょう。
現在の日本のビールにかかる酒税は、ビールで有名なドイツよりも20倍以上高いようです。
アメリカと比較しても12倍程度と、日本が突出して高いことがわかります。
日本の税制でありがちな、「取りやすいところから取る」ということのように思います。

嗜好品には担税力があるから課税するというのは理解できます。
ただ、極端な課税方法を採用するのは、税金の大原則である「課税の公平」に反している気がします。
「取りやすいところから取る」のではなく、健康面に配慮してアルコール度数を基準にして税金をかけるといった、多くの人が納得のできる方法にするといいのではないでしょうか。