「大変お世話になりました」

石田会計に入社をして早5年が経ちました。
この度、石田会計を退職・独立することとなりました。

振り返ってみると、大学3年生で就職活動を控えていた頃、将来は手に職をつけたいという思いから大原簿記専門学校に飛び込んだのが私の税理士としてのスタートでした。
税理士試験にある程度の目処がついた頃に、縁があって石田会計に採用をしていただき、その後無事に税理士試験に合格することができました。
20代半ばという比較的早いタイミングで合格・登録できたのは、平日の夕方でも専門学校への通学が可能であったことや試験前の有給休暇の取得が可能であったことなど、恵まれた社内環境があったからだと感じています。

また、代表の石田をはじめ、石田会計の先輩方は本当に尊敬する方ばかりでした。
有資格者かつ業界経験も長い方ばかりで、入社以来ずっと社内で最年少であった私は、早く先輩方に追いつきたいという思いから、実務・試験勉強ともに毎日がむしゃらでした。
そんながむしゃらな毎日があったので、独立することについて自信が持てたのだと改めて思います。

石田会計という幅広い業務に積極的にチャレンジできる職場、そこで出会えたお客様や先輩方は全てが私の大切な財産となっています。
直接担当をさせて頂いたお客様をはじめ、皆様に大変感謝しております。

今後は、石田会計と同じ名古屋市中村区で独立開業をいたします。
今まで大変お世話になりました、本当にありがとうございました!

「不動産に関する税金」

最近、不動産に関する税金について相談を受ける機会が多くあります。
所得税から贈与税・不動産取得税など多岐に渡るため、相談を受けるたび私自身もとても勉強になっています。

相談内容として一番多いのが、不動産の譲渡に伴う所得税についてです。
不動産の譲渡となると金額も大きく、やはり売り主においては譲渡に伴う所得税がいくらになるかという点を気にされるケースが多いのでしょう。

基本的に、不動産の譲渡に際して所得税の納税が必要となるのは、譲渡金額が当初の取得価額と譲渡費用額の合計額を超える場合です。(建物の償却費相当額については取得価額から差し引かれます。)
ただし、超える場合においても、特例規定が適用できる場合には一定金額までは納税が生じません。
例えば、居住用の不動産の譲渡や相続で引き継いだ不動産の譲渡などです。
これらの特例に共通しているのは、一定の期間内に譲渡をする必要があるということです。
居住用不動産の場合は、「住まなくなった日から3年目の年の12月31日までの譲渡」と規定されていますし、相続で引き継いだ不動産についても、「相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までの譲渡」が要件
となります。
この、「3年」というのがひとつポイントとなるため、譲渡のタイミングがとても重要となります。

また、適用される税率についても、その不動産を所有していた期間が5年を超える場合には20.315%なのに対して、5年以下の場合には39.63%となってしまいます。
これらのように、譲渡のタイミングによって納税額が大きく異なってくる場合もございますので、不動産の譲渡を検討されているお客様は一度お問い合わせをいただければ幸いです。

「みなし役員」

従業員に支払う給与であれば、基本的には会社の経費になるのに対して、役員への給与は厳格な決まりがあります。
 会社が役員に対して支払う給与は①毎月定額を支払う「給与」②事前に税務署へ届け出ることにより臨時に支払うことができる「事前確定届出給与」③退職時に支払う「退職給与」などに該当するものを除き、原則として税務上の経費とすることができません。
 つまり、その人が「役員」に該当するかどうかにより、経費にできる給与の範囲が異なり、納税額にも大きく影響します。

 一般的に役員といえば、取締役・監査役・執行役など登記されている人のことをいいますが、法人税法ではもう少し範囲が広がり、「みなし役員」と呼ばれる人がいます。
 役員として登記されていない人でも、会長・顧問・相談役など実質的に法人の経営に従事している人や、使用人でも一定の株式数を所有して法人の経営に従事している人は、「みなし役員」として役員とみなされてしまいます。

 過去の裁決例や判例をみると、「法人の経営に従事している」というのは・・・事業運営上の重要事項に参画していること、つまり人事計画や資金計画、仕入販売などの経営方針に参画し、自己の意思表明をしているかが判断のポイントとなっているようです。
 明確な線引きがなく曖昧なところが、税務調査でも見解の相違として取り上げられることが多いように思います。

 登記上は役員でなくても、役員と同様の経営参画をされているような方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談いただければと思います。

「年次有給休暇」

 従業員の方であれば年次有給休暇、一般的には有給休暇と呼ばれているが、付与されていることと思う。
 有給休暇は、雇入れの日から6ヶ月間継続して勤務し、その間の全労働日の8割以上出勤した労働者の方に対して、最低10日を付与しなければならないとされている。
 継続勤務が6ヶ月を超えた場合には、例えば、1年ごとに、1年半勤務すれば11日、2年半勤務すれば12日・・・6年半以上勤務すれば20日という具合に。
 ただし、有給休暇の繰越は2年と定められているので、取得可能な有給休暇は最大で40日になる。
 ここまでは、一般的に知られていることと思う。

 さらに、パートタイム労働者の方にも有給休暇が付与されるというのを、ご存知の方はどれくらいおられるだろうか。
 例えば、週所定労働日数が4日以上の方であれば、1年ごとに、半年勤務すれば7日、1年半勤務すれば8日・・・6年半以上勤務すれば15日という具合に付与される。
 また、週所定労働日数が1日の方であれば、1年ごとに、半年勤務すれば1日、1年半勤務すれば2日・・・4年半以上勤務すれば3日という具合に付与されることとなる。

 ただし、雇用契約で定められた労働日の8割以上を過去1年間に出勤していなければ付与されない。
 会社が定めた就業規則に基づき、事前に届出を提出するなどの手続きはもちろん必要になるし、万が一会社の運営を妨げると認められる場合には、希望日が変更されることもある。
 パートタイムの方の活用が増えてくれば、有給休暇の取得にも注意を払う必要があるだろう。

「感動」ビジネスに学ぶ

先日、ずっと行ってみたかった旭川市の旭山動物園に家族で行ってきました。
 動物園の常識を覆す「行動展示」で有名ですが、その魅力を実感してきました。
 
 動物園といえば、姿を見せる「形態展示」が多いのでパンダ・コアラなどスター性のある動物が集客のカギになります。
 「行動展示」とは動物の生態やそれに伴う能力を、自然に誘発させて観賞者に見せるように工夫した展示です。
 
 例えば、アザラシが下から上にスィーと垂直に泳げるマリンウェイ(円柱水槽)があります。
 5分程マリンウェイの前にいればアザラシと数回目が合いますし、見ているのか見られているのかわからない感覚も新鮮です。
 教えられた芸ではなく、もともと垂直泳ぎが得意なので楽しそうなのです。
 地元の動物園にもアザラシがいますが、横たわっている姿や、水平に泳いでいる姿を上から見るだけで、のんびり過ごしてかわいいなぁ、という印象でした。
 旭山の楽しそうなアザラシを見てからは、実は退屈なのではないか?マリンウェイがあれば、ほぼ静止状態のコアラに勝てるのでは?と思うのです。 
 私の中でアザラシといえば横たわった姿ではなく水中での垂直の姿が基本形になりアザラシ観も大きく変わりました。

 経営難による閉園の危機に「利益第一」から「お客様の感動」に方向転換、動物本来の魅力を伝えることに徹し、動物ショーを行わない、など色々なポリシーがあるようです。   V字回復の来園者数は地域経済効果となり、全国の動物園に影響を与え、様々な賞を受賞しています。
 
 数年前に行った、蒲郡にある「竹島水族館」も廃館の危機を水族館プロデューサーによる「ショボイを武器に」のコンセプトで起死回生し、一時は年間12万だった入場者数も今では30~40万人と人気スポットです。手作りのPOPや解説が工夫され、飼育員さんの魚への愛情が伝わるステキな水族館です。

 何事も資金がないと不利なケースは多いと思いますが、経営危機をきっかけに違う角度からのアプローチ、差別化により大きなチャンスがあるのだと、大変考えさせられるものがあります。
 年齢を重ねると感度が鈍る?ので、価値観が変わるような「感動」体験の機会は貴重ですし、ビジネスチャンスの大きなポイントなのだとしみじみ感じました。

「学童キャンプでのトーチトワリング」

 子供が通っている学童のキャンプに参加してきました。
 今年入会した我が家は親も子も初参加で驚くことばかりでした。

 特に印象深かったのが、4年生以上の子供達が毎年行っているトーチトワリング(通称「トーチ」)です。
 「トーチ」とは、棒の先にタオルを巻きつけて火をつけたものを回して踊るパフォーマンスで、愛知県では伝統的に小学校の林間学校等で行われているそうですので、ご存知の方も多いかもしれません。
 愛知県とその周辺でしか行われていないらしく、関東出身の私は全く知りませんでした。
 火のついた棒を子供が振り回すと聞いて大変驚きましたが、数ヶ月前に自分のトーチを釘を打って作成するところから始まった取り組みの過程を見ているうちに、本番の演技が楽しみで仕方なくなりました。
 毎日のように練習して「阿修羅」「バラ大車輪」等の名前のついた様々な技を習得し、学年で踊る曲を選んで皆で振り付けを考え、それを覚えてまた練習。
 完璧にできるようにならないと危ないので、指導員の厳しいテストに合格しない子は本番で火を付けられません。
 テストになかなか合格できず涙を浮かべながら練習している子には、こちらももらい泣きさせられました。

 当日はキャンプファイヤーの時間に、無事に全員でそろって火を付け演技することができました。
 暗闇に描かれる炎の輪が大変美しく、子供達の表情は真剣そのもの。
 完成度の高い演技にとても感動しました。
 火への恐怖や緊張を乗り超えてやりきった子供達の顔を見ると、達成感や仲間との一体感を感じているのが伝わってきて、胸が熱くなりました。

 始めは「トーチ」に乗り気でなかった子供もいる中、全員参加にこだわり、子供達それぞれの個性に合わせてここまで導いてくださった指導員さんの情熱には、感謝と尊敬の念しかありません。