「情報の一元化と管理体制」

 平成28年1月から導入が開始されるマイナンバーについて、近頃は新聞やニュースでよく目にするようになってきました。また諸外国との情報提供制度も整備され、様々な情報が一元化され管理される流れのようです。
税務面に関しても、その利用の詳細等が明らかになってきています。

 例えば、銀行等に対して、今後はマイナンバー(個人番号及び法人番号)によって検索できる状態で預貯金情報を管理する義務が課されます。
これにより、社会保障制度における資力調査や国税・地方税の税務調査において、マイナンバーが付された預金情報が効率的に利用できるようになります。

 さらに国際税務においては、非居住者の口座情報を交換することについてG20サミット等で合意したことを受け、銀行等の一定の金融機関は、非居住者に係る口座情報を税務署長に提供する制度が整備されました。よって平成30年以降は外国居住者が日本の金融機関に口座を開設した場合には金融機関は国税庁に報告し、国税庁は租税条約等に基づき、外国の外務当局に対して年一回まとめて情報提供をすることになっています。
 
 このように、マイナンバーで検索することにより、その人の預貯金や国外の口座情報までもが瞬時に浮かびあがってくる管理体制は、使い道によっては大変便利ですが、そのナンバーの管理が非常に重要となります。
 弊社でも、今後お客様の情報をお預かりする機会が増えることが見込まれます。一元管理の利便性だけに捉われることなく、より一層慎重な対応を心がけたいと思いました。

「繋がりを大切に」

 最近、中学時代の同級生で、現在司法書士として働いている友人から不動産の譲渡に関する税務についての質問を受ける機会がありました。
 今まで私自身も実務で深く検討したことが無い論点だったので、書籍やインターネットで調べてから回答をする運びとなりましたが、その友人も納得してくれたようで、ホッと一安心しました。

 また、つい先日も別の友人から、「マイホームを購入するから住宅ローン控除について教えてよ」といった話を受けたりもしましたし、友人の多くは私が税務の業界で働いていることを知っているので、些細なことでも私を頼ってくれることに喜びを感じています。

 日々の業務を行う中で、会社の経営者の方や経理の方などから質問をお受けすることは数多くありますが、経営とは無縁である友人からの質問は新鮮な内容であることも多く、いわば多くの一般の方が疑問に思っている内容かもしれないので、説明をする上で自分自身とても参考になります。
 例えば、上記の住宅ローンの件についても、「確定申告ってなに?」という点から説明をした方が良い可能性もありますし、どこから説明するかで理解度も変わってくるはずです。

 お客さまからのお問い合わせに迅速かつ正確に回答をさせていただくことはもちろん大切ですが、このように友人などからのプライベートな場面での質問や相談についても、たとえ些細なことであっても一つ一つきちんと対応をしていくことで、より幅広い知識の習得や、それぞれの説明の仕方を通じて、自分自身の成長に繋がるかと思います。
 今ある繋がりを大切にし、仕事・プライベートの双方において頼りがいのある存在になっていきたいと思います。

『本の話』

 石田会計では税務会計をはじめ、人事総務、経済、新刊書の紹介などの情報誌を定期購読しています。ニュースや新聞では得られない情報も多く、様々な業種の特集があるので、興味深いものばかりです。
 税務関係は税理士が会議でホットな情報を紹介してくれ、お客様にお伝えすべき情報は石田会計ニュースで紹介しています。
 
 最近読んだ人事記事は百貨店のお話でした。
 概要は売上減対策として、営業時間延長、休業日を減らすと売上は上がるが、従業員の心身負荷が増え、接客サービス低下や離職率が上がる、という汎用性のある?お悩みでした。
 そこで、思い切って営業時間短縮、休業日増加をしたそうです。
さらに売り場成績に応じた報酬の支給、表彰制度を導入し「現場力」を高め、評価としては7割ほどの支持率だそうです。
 時代に逆行ともいえる営業時間縮小ですが、同時に人事制度を上手く改定することにより社内改善に留まらず、同業他社からの優秀な転職希望者が増えたようなので、いい参考事例になりそうです。

 今年は特に、お客様からも採用難をはじめ、人事関係のお悩みを聞いていますが、つい先日、いい人事本があると紹介され早速読みました。
 相手が「オススメする本」を読むことは、現状のお悩みや今後の方向性が良くわかるので大変役に立ちますし、お客様が世の中にたくさんある人事本の中からいい本に出会った事自体、とても嬉しく思っています。
 「本は出会うべくして出会う」と、昔ピアノの先生に言われた言葉なのですが、先生曰く、気になった本はその本が自分を呼んでいるから気になる、薦められた本は紹介の出会いのようなもので、結構気に入っている個人的な「名言」です。
 
 今は、「7つの習慣」を再読中です。一回読んだものの評判ほどの良さがよくわからず、同名の漫画を買って内容理解し、改めて最初のハードカバー本を読んでいます。
 なかなか読みはかどらないので、紹介され出会えたものの、ご縁がないのかもしれません(笑)

「観光に活路を」

ニュースなどで見聞きした人もいるだろう。
世界の人気観光地ランキングで、京都市が2年連続で1位となったと。

アメリカの有名旅行雑誌「Travel+Leisure」が発表したもので、読者投票を基に「風景」や「文化・芸術」、「レストラン・食べ物」など6項目で採点したものだそうだ。

ちなみにトップ5はというと。
1位:京都(日本)
2位:チャールストン(アメリカ)
3位:シェムリアップ(カンボジア)
4位:フィレンツェ(イタリア)
5位:ローマ(イタリア)

日本人&京都出身者としてはうれしいニュースだったと同時に、本当に1位なのかという疑問が残った。
日本への外国人観光客は、ヨーロッパや他のアジアの国々に比べれば少ないからだ。
日本政府観光局が発表している2013年の資料によると日本は1,036万人(27位)、一方トップのフランスが8,301万人、次いでアメリカ6,976万人、アジアでは中国5,568万人(4位)、タイ2,654万人(10位)となっている。
読者が選ぶランキングといったところだろう。全世界で投票したランキングがあれば知りたいが・・・

今後日本で市場が伸びる可能性があるのは、観光、医療、農業など限られた分野になるだろうから、京都だけでなく日本を訪れる外国人観光客が増えるのは良いことだと思う。
何かしらのお土産を購入するはずだから、メイドインジャパンの物を売るチャンスが増えるだろう。
日本の市場規模は限られている、また海外へ出て行くにもハードルが高い、しかし外国人観光客は海外から訪日してくれて物を買ってくれる。
日本旅行の際のお土産としての地位を確立できれば・・・

爪切り、お弁当箱、ハンコ、ガチャガチャ、柿の種など様々な物がお土産として購入されている。
既に取り組まれている企業もあると思うが、今取扱の商品を外国人観光客向けに一工夫したり、PRの方法を再考してみても良いのではないだろうか。

「二度と帰ってこない夏」

 プロ野球は結果と順位を気にしているに留まりますが、毎年夏に行われる高校野球は非常に好きで、地方強豪校の動向をインターネットでチェックしたり、テレビ観戦、あるいは実際に地元の球場や甲子園に足を運んだりしています。
 私は岐阜市の岐阜高校出身なので、母校の調子は今年はどうか、最近野球推薦での入学が始まったらしい、2回戦突破した等の話を同級生ともよく話します。

 なぜそこまで熱を上げて見入ってしまうのか。やはり最後の夏の試合に向けての懸命さ、必死さ、そして負けたら人目もはばからず涙を流す高校球児や関係者の悔しさといった感情に心を打たれるからだと思います。駒大苫小牧の田中投手、早稲田実業の斉藤投手の投げあい、お互い得点が奪えず引き分け再試合となったものは、記憶に新しいのでは無いでしょうか。最も感動した試合の一つです。
 また、各高校の応援団もそれぞれ特色があり、選手や観戦者の気持ちの昂ぶりに一躍担っています。これまで聴いた中で最も衝撃を受けたのは、甲子園で観戦した千葉代表、習志野高校の応援でした。ブラスバンドの音の大きさや一体感が尋常ではなく、まるで地響きが起きているかのようでした。調べてみると、習志野高校のブラスバンド部は吹奏楽コンクール全国大会での金賞常連校で、全校生徒1,000人弱のところ、200人程度がブラスバンド部に所属している程の強豪だそうです。
 
 今年は高校野球を通じて、どういった人間模様や各高校の特色が見られるでしょうか。非常にワクワクしています。

 しかし、楽しい、感動する、だけで観戦するのも悪くはないのですが、高校球児が見せてくれるようなエネルギー、自信、また背水感を自分の生活にも生かせるとよりいいのだと思います。特に仕事関係で、目の前の案件は二度と同じことをやることが無い、全力で取り組まなければならないものであるとの意識をしながら仕事をすると、質の向上に繋がるのではないかと思います。