「○○○円均一」

「○○○円均一」という商品が世の中に溢れている。いつの時代から珍しいものではなくなったのだろう。 私はダイソーなどは時々利用するのだが、「○○○円均一」という居酒屋などの飲食業はあまり行くことがない。 私の中で安かろう悪かろうというイメージがあるからだ。

ただ、「○○○円均一」という飲食業の中でも、気になる店があった。それはある焼き鳥チェーン店。 国産鳥の鶏肉を使用して280円均一(税込では294円だが)、これで利益なんて出ているのか気になっていたからだ。

というわけで、一度焼き鳥チェーン店へ行ってみることにした。 店に入ると店員の「いらっしゃいませ」という掛け声があり、愛想は悪くない。 席に着き辺りを見まわすと、ほとんどの席が埋まっているが、焼き鳥などオーダーした商品もスムーズに出てきた。おいしくいただいた。 おそらく大半の店員はアルバイトだと思うが、対応は悪くない。 これで280円均一なら、焼き鳥が食べたくなった時などたまには来てもいいかと思った。

焼き鳥チェーン店にはいくつかの特徴があるようだ。一部をご紹介したい。

●メニューを絞り込んでいること

フードメニューを65程度に絞り込み、食材の調達コストを抑えている。

●お通しを出さないこと

その代わりスピードメニューを用意し、お客様に納得して注文してもらっている。結果的に効率的な運営ができている。

●炭火焼へのこだわりを捨てたこと

炭火の管理はかなりの熟練が必要とされ、一定の火力にコントロールするのは至難の業で人材の育成にもお金がかかる。電気グリラーであれば、熟練はそれほど必要なくおいしさも落ちることはない。

●各店舗でパートの人が一本一本串打ちをしていること

焼き鳥チェーン店の創業当初の社名は、永遠の会社を作りたいというのが由来だそうだ。これからの展開を見守りたいと思う。

「一万時間の法則」

 「一万時間の法則」という言葉をご存じですか?
 
 元プロ野球選手の工藤公康さんが、ある雑誌のコラムでご自身の夢を語っていました。
 「近年は、『一万時間の法則』といって、練習を続けていけば、誰でもプロと同等の技術を習得できるといわれるようになりました。
 親に経験や能力がないから子供にもないだろうと道を閉ざしてしまうことがあってはならないと思うのです。
 そこで、プロ・スポーツ選手を目指す子どもたちのためのアカデミーを作りたい」と。
 この「一万時間の法則」は、心理学者のマルコム・グラッドウェルさんが調査や統計を基に導きだしたもので、作曲家やチェスのプレーヤーら、様々な分野の成功者たちの多くは、その分野に精通するまでに一万時間同じことを繰り返していたというものです。
 それだけの熱意や精神力を持って進んでいけば、たとえ才能はなくても努力の量が質を生むということを表しています。

 これは成功のための一つの法則にすぎませんが、たゆまぬ努力や経験が成功に結びつくことを示しています。
 わたし自身の経験を振り返ってみても、さすがに一万時間とまではいきませんが、継続して努力していたことが、やがて力になっていたということは何度もありました。

 ただ、この法則でいくと、一万時間も継続できる環境や条件・好機が整っている必要があり、その上での天才ということにはなりますが・・・。

 いずれにしても、極めたいことが見つかったら、外部要因も不可欠ですが、自分自身の努力でその道の天才になれるかもしれないという可能性があるのは、とても夢を与えてくれるものだなと嬉しく思えました。

「中小企業のリーダーとは?」

ある金融機関調査によると中小企業の実施したい経営改善施策No.1は新販路開拓、No.2はリーダー育成だそうです。企業により経営者育成、管理部門の充実、ボトムアップなど課題は色々でしょうが、どの業種もリーダー育成への関心が高いようです。

 お客様から人事のお話(お悩み?)を聞かせていただくことも多々あるので、最近読んだマネジメントの内容を少し紹介したいと思います。

まず、「リーダーとは?」と聞かれたらどう答えますか?                                      

 大別すると、カリスマ的な統率力あるリーダーと部下の働く環境を整え、サポートに徹し、自分が最前線で動くことは控えるリーダーの2種類があり、求められるものが違うと思います。

 創業期や個人経営は前者のリーダーが適し、組織の成長・存続を考えると後者のリーダーも必要です。

 約300人のリーダーインタビューを元にした優れたリーダーの共通要素とは・・・

・「周囲に良い影響を与えて結果を出す人」

 仕事を振るときに 部下が「仕事を断ると評価が下がるから引受ける」と考えるか「面白そうだから引き受ける」と考えるかはリーダーの魅力で、仕事の成果に大きく影響するからです。

・「めげない」ように周囲から見える人(本人はめげていても前向きで利他的だから、周囲が惹かれる)

・他人の要約編集した情報ではなく自分自身の目・耳で得る「情報収集力がある」こと

・     相談に対し「説教せず傾聴できること」

とありました。最初からは難しいので、理想のリーダーの真似をする、演じるうちに数年で身についていくそうです。

 リーダーの要素は特別な能力ではなく、人として公私共に大切な事だと思います。

「演じる」と聞くと偽りの自分のようですが、なりたい自分を想像し、近づけるよう演じていくことは必要なのだ、と肯定的に考えるようにしようと思いました。

 後者のリーダーはいわゆる華のあるリーダーとは違う気がするので、社内発掘すると次世代リーダー「人財」がいるかもしれませんね。

「柔軟に」

「売上を2倍にするにはどうしたらいいか?」

 これは「味の素」が売上で伸び悩んでいた時、社長が従業員に投げかけた課題です。
このエピソードをご存知の方も多いかもしれません。皆様だったらどんな答えを出しますか?

 私だったら「宣伝方法を変える…?製品を改良する…?」等が思いつきました。「味の素」の社長が従業員にこの問いを投げかけた際、優秀だった社員でも実現可能なアイデアは思いつかなかったそうです。しかし、ある女性社員が出したアイデアにより売上が実際に伸びたそうです(倍増までしたかは定かではないですが…)。

 そのアイデアが「容器のキャップの穴の大きさを2倍にする」というものです。 

 ちょっと拍子抜けな気持ちになりませんか?
「そんなことか!」と思う反面、実際にはなかなか思いつかないようなことだと思います。
「容器のキャップの穴の大きさを2倍にする」という時間も労力もほとんどかけない方法で売上が伸びる…!深いと思いました。

 このエピソードを知り、柔軟にシンプルな考え方が出来ることが難しく、大切であることを改めて感じました。困難に直面すると、どうしても考えすぎて難しく考えがちですが、時には頭をからっぽにシンプルに考えられることが意外と解決の近道に思います。
 仕事においてもプライベートにおいても「どうしよう」と思った時程、視野が狭くなりますが、柔軟にシンプルに考えられるよう一息おいて向き合っていきたいと思います。

色の効果

 私は色に興味があって、「色の雑学事典」(著者岩本知莎土、日本実業出版社) という本を買ったことがあります。
この本は色についての基本的な知識だけでなく、素朴な疑問や身近な事柄から、色との関係性を簡単な言葉で深く書いているのが良いと思いました。

 例えば、音階の「ド」は何色?という興味深い問いかけがあります。
ある心理実験によると、ドは赤を連想させるようですが、音色という言葉もあるように音と色には深い関係性があるようです。
楽譜の演奏記号で、フォルテシモ(極めて強く演奏する)は濃く重い色、ピアニシモ(ごく弱く演奏する)は淡く霞んでいるような色をイメージさせ、音の強弱は、色の濃淡に関わっています。
また、激しいリズムは暖色系(赤、橙、黄)の色を感じさせるなど、音のリズムは単独の色ばかりでなく、配色をもイメージさせます。

 色を興味深く楽しく学べる一冊ですが、色の効果というのは、日常様々な場面で使うことができると思います。

 仕事では、報告書作成の際、その内容やお客様によってテーマカラーを決めたり、一番伝えたい部分にアクセントカラーを使用したり、ベースの文字の色を黒ではなく、黒にテーマカラーを少し混ぜた色に変えて統一感を出したりすることができます。
また、接客業では特に、服装や身につける色によっても、相手に与える印象は随分異なってきます。

 家では、部屋を広く見せる配色にしたり、毎日の食事でも食欲をそそる色を使ったり、おいしく見えるように配置する工夫ができます。
また自分自身も、安らぎのグリーンである植物を置いてくつろげる空間を作ったり、元気がないときは黄色い花を少し飾って気分転換をするなど、色でコントロールすることができます。

 このように色の効果は日常様々な場面で活用することができそうです。
普段からもう少し意識をして、日常に色の効果をもっと発揮していきたいと思いました。

株式投資と税制改正

日経平均株価は昨年の秋に比べ半年で50%以上も上昇し、ちょっとしたバブルの様相を呈しています。
株式に投資している方の中には、売却益が発生していたり、含み益がある方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。
一般的に株式投資は、株価の値上がり益や配当収入を目的として行われますが、それらに関連して今年の3月に大きな税制改正が成立しました。

平成26年から株式売却にしても配当にしても、儲けに対する税率が1割から2割へと倍増することになります(復興税は除きます)。
これまで11年間続いていた軽減税率が終わることになりました。
そこで、税制が変わる前はやり方次第で税金の損得が出やすくなりますので、以下の3つのケースで節税方法を考えてみたいと思います。

①含み益が多い方
おそらく今年中に売却して含み益を減らしておいた方がよいでしょう。
来年以降に売却を持ち越すと税金が倍になりかねません。

②含み益と含み損が同じくらいある方
判断が難しいですが、含み益のある株式は益出ししておいた方が良いかもしれません。
一方、含み損は来年以降の売却益や配当所得との相殺が効果的です。
また、1年間分の配当所得相当の売却損を作って、配当から天引きされる税金を還付してもらう方法はお勧めです。

③含み損が多い方
含み損が多い方は、特に対策の必要はないと思います。
②と同様に、年間配当分の売却損を作る方法は有効です。

ちなみに、含み益が多いけどずっと保有していたいという方は、一度売却して、再度購入する方法もあります。
こういった取引(益出し・損出し行為)をクロス取引と呼びますが、会社と違い個人では認められています。
売買手数料もネット証券であれば、1取引で1,000円もかからなかったりします。

来年から税金が倍増することが確定したので、年末に向けて含み益を抱えた株主の駆け込み売りが殺到するかもと個人的に思っています。
(※株式投資は自己責任でお願いいたします。)

給与関係の申告書の保存期限

 春をむかえ、新入社員を雇用された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

新しい方を迎え入れた際は、最初の給与の支払までに扶養控除等申告書を記入して頂く、ということはご存知の方も多いかと思いますが、扶養控除の申告書を含む給与関係の申告書の保存期間が平成25年より7年間に規定されました。

 いままでは暗黙の了解であったのが明確に保存期間が定められたというところです。

 さて、この規定が適用される書類及び申告書は下記の書類等になります。

 ・給与所得者の扶養控除等申告書

 ・従たる給与についての扶養控除等申告書

 ・給与所得者の保険料控除申告書

 ・退職所得の受給に関する申告書

 ・給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書

  近年は税務署の税務調査時でも、赤字企業が増えて法人税の追徴課税が取りにくくなっているという今の時勢からか、源泉所得税の徴収に注目して調査を進めるケースも増えてきている印象を受けます。

 調査というと、とかく総勘定元帳や決算書の準備に意識が向いがちかもしれませんが、給与関係の資料、年末に回収した扶養控除等申告書などについても調査時に揃えておく必要があり、調査官が割と細かくチェックしている現場に私も度々遭遇しています。

 扶養控除の申告書に不備があった場合、例えば甲欄より税率の高い乙欄適用になり源泉所得税の徴収漏れと認定されることもあるのです。

  人の出入りがあるこの時期に今一度、給与関係の書類の整理、確認を行うのも良いかもしれません。

 また新入社員に限らず中途入社の方の扶養控除等申告書を回収するのも忘れがちですので、注意が必要です。

  石田会計ではお客様によっては一部こちらでお預かりしていた上記の書類がありますが、今回の規定により計算処理後は、順次ご返却することになりましたので宜しくお願いいたします。

「石田会計もフレッシュな顔ぶれになっています」

 新年度が始まりもう一ヶ月ですね。
新入社員を迎えたお客様もたくさんいらっしゃると思いますし、年度始めということでご家庭の方でお子様の進学など何かと環境の変化が多かったのではと思いますが、そろそろ落ち着いてきた頃でしょうか?
新しい環境は、ドキドキワクワクすると同時に慣れない点で気疲れもあります。五月病という言葉があるようにホッと一息ついたところで調子を崩しやすいので、連休がある方は少しゆっくりできると良いですね。(家族サービスで忙しいかもしれませんが…。)
 さて石田会計の新年度は、というと新卒入社、というのは誰もいませんでした。特に珍しいことでもなく、会計事務所業界全体でも新卒の入社、というのは少数派だと思います。例年税理士試験が8月、またその合格発表が12月にあり、これらの後に就職活動が活発になるからです。

ただ、新卒入社はいないものの、石田会計には昨年秋から税理士試験チャレンジ中の若い男女二人がパートスタッフとして加わっています。事務所の雰囲気も若返り、若者らしいフレッシュな感覚で仕事ももちろん事務所の盛り上げに一生懸命頑張ってくれています。その様子を見ると、先輩として教えてあげることができるよう、またあっという間に追い抜かれないよう、私自身も頑張ろうという気持ちになります。

実は石田会計ホームページ上のスタッフ紹介ページがしばらく前にリニューアルしています。そちらには上記の新スタッフ二人も加わっていますので、興味のある方は是非一度ご覧になってみてくださいね。

by 松浦