「付知峡」

 ゴールデンウィークに中津川の付知峡に行ってきました。
 私が住んでいる同じ岐阜県内でも付知峡までは片道2時間ほど掛かりましたが、この時期は新緑がとてもきれいで、道中の山々を眺めているだけでもとても気持ちよくて楽しめました。

 ひとまず昼食候補のお店にたどり着きましたが、ロケーションも良さそうだったので、予定通りそのお店でご飯を食べることにしました。
 お店への専用の吊り橋を渡ると、ネットに投稿されていた写真以上の景色が広がっていて感動しました。
 川の水の色は透き通ったエメラルドグリーンで、小さな滝もあり、絶景でした。

 川床ではお店自慢の岩魚中心の料理を頂きましたが、塩焼きはもちろん、刺身がとてもおいしかったです。
 少しずつ盛り付けられている山菜も一つずつ丁寧に味付けされていて、その土地ならではの味を堪能することができました。
 爽やかな風と水の流れる音がとても心地よく感じられ、エメラルドグリーンの川もすぐ近くに見ることができ、とても癒されました。

 それだけで満足でしたが、せっかくなので近くの不動滝にも立ち寄りました。
 より一層、透き通った淡い水色の滝に虹もかかっていて、また違う美しさがありました。
 ほどよく体を動かしながら、いくつかの吊り橋を渡って、楽しく散策することができました。紅葉の時期にも訪れてみたいなと思える場所でした。

 これから夏にかけて、川床で涼しく、癒しの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

国のお墨付き「ブラック」企業増えそうです

 5月10日より、厚生労働省が労働法に違反した企業のホームページ公開を始めました。
昨年から社名公表制度はあったのですが、労働法違反送検後の公表なので、是正勧告の1%ほどでした。

 今回の公表基準は「社会的に影響力の大きい企業で違法な長時間労働が相当数の労働者に認められ、一定期間内に複数の事業場で繰り返されていること。」とされており、悪質な違反があれば、送検前にも社名公表がされることになります。

以前、大手飲食チェーンが民間選出のブラック企業大賞授賞した際、翌年の新卒採用は計画の半分以下に、創業以来初赤字に転落、とかなりの企業ダメージを受けています。
ノミネートされるだけでも不名誉ですが、大賞の他にブラックバイト賞、業界賞など色々ありますので授賞理由、ノミネート理由などを知るのも大変勉強になります。

民間選出のダメージも相当ですから、国のブラック認定となるとさらに影響は大きいと想定されます。
 今のところ、送検前の公表については中小企業は除外されていますが、罰金、送検後の社名公表は従来通りです。
 中小企業では社会的制裁よりも、対応に追われたり、従業員から過去の残業代請求があると深刻に困る会社も多いのでは、と思います。
 採用難のご時勢ですので離職されても困りますし、他人事ではありません。

働き方改革・健康経営に意欲的な企業には認定・表彰などインセンティブが検討される一方で、そうでない企業に対しては、社会的制裁が厳しくなっています。

 会社側も採用難で残業が思うように減らせない企業も多いと思います。
効率的な設備の導入や、業務の効率化の見直しにも助成金がありますので、前向きに検討できるといいと思います。

「初対面でのやり取り」

4月から月に1日、支部の指定税理士として業務をしております。
 指定税理士とは、税理士会が税務支援の一環として設ける税務相談所において、来所された小規模納税者の方の記帳・税務指導を行う専任の税理士のことを言います。
 所属支部では、私を含め4人の税理士が各担当日ごとに納税者の方の相談を受けています。
 
 相談内容は、単純な記帳方法に関することから難解な税務の質問まで様々ですが、どんな質問にも慎重に回答するよう心掛けています。
 当然ながらこのことは日常業務でも同様に求められます。
 ただ、相談所に来所される方は初対面で、事業内容や家族構成などの基礎情報を何も知りません。
 また、性格も分からないため、細かい回答を求めているのか、それとも大枠を掴めれば良いのか等の判断も容易ではありません。
 そのため、相談者の方の情報を多く掴み、適切な回答をするよう細心の注意を払っています。

 さらに、一般的な見解での回答という条件で、電話相談にて質問に答える場合もあります。
 電話での相談となると、より回答が難しいうえ、相談者の方の私への印象は声や話し方だけで決まってしまいます。
 適切な回答をすることはもちろん、声のトーンやテンポにも注意が必要となります。

 指定税理士の業務を始めて、初対面でのやり取りはやはり難しいと実感しました。
 初対面であるが故に、回答の仕方や接し方により、その方が持つ私への印象は良い方向にも悪い方向にも大きく傾きます。
 良い印象を持ってもらうためには、適切な回答と正しい接し方が共に必要です。
 これからの指定税理士での業務を通じて、初対面の方とのコミュニケーション能力を高めていきたいです。

「子供が学童に入りました」

この4月から子供を学童に行かせることにしました。
 時短で仕事をすることにより子供には極力負担をかけないように努めてきましたが、それでも放課後に1人でお留守番をしている日が結構あり、子供にとっても自分にとっても何だか中途半端だなと思ったからです。
 学童の見学に行ってみると、皆がのびのびと遊んでおり、子供はここに通いたい!と強く希望しました。
 名古屋市の学童は公営ではなく負担は小さくないので迷いましたが、指導員さん達が愛情を持って見守ってくれている点と、安心して外遊びができる環境に惹かれ、入会に至りました。

 入ってみると、子供は思った通り大変楽しく過ごすことができているらしく、私が家にいる日でも学童に行きたがるほどです。
 遊び方もドッジボールや秘密基地作りなど、「こういう風に遊んでほしい」と思う健康的な遊びで体や五感を使っているようで、テレビやゲームのない環境がとてもいいなと感じます。

 私にとっても、今までは何があっても自分しかいないという思いで育児をしていたところ、学童が頼れる存在として、予想以上に大きな余裕をもたらしてくれています。
 勤務時間も伸ばすことができ、忙しい時期など早速助かっています。
 
今まで「いずれもっと仕事をしたい」と思ってきましたが、学童のおかげで思ったよりも早く前進することができそうです。

「名義株とされないために」

 最近のニュースで、保有していた株式が名義株にあたるとして創業者長男が相続財産の申告漏れを指摘された事案はご存知でしょうか。
 追徴税額あわせて40億円にのぼるとして大きな話題になっていました。

 名義株については、金額の大小に関わらず、どの会社にも起き得る問題です。
 今回のように、創業者の相続の場合、相続財産の多くを自社株が占め、その自社株が創業者の財産なのか、創業者の相続人の財産なのかの事実認定が難しい場合があります。
 名義株とは相続人名義の株式であっても、実際の運用を行っていたのが被相続人であるとして、相続財産に加算されるものです。
 相続税調査の場面で指摘されるケースが多く、その時には被相続人が死亡しており実際の運用を行っていたのはどちらかという判断が難しいのが実情です。
 そこで名義株と指摘されないためには、取得時や保有時、配当時など、それぞれの場面で実際の所有者が相続人であると証明できるかがポイントとなります。

 相続財産を計画的に贈与していくことは重要なことですが、とりわけ自社株については被相続人だけの問題ではありません。
 その会社が末永く存続していくためにも、より計画的で慎重な対応が必要になると思われます。
 せっかくの贈与財産も渡し方を間違えると「名義株」として、なかったものとされてしまいます。
 のちのち疑いの目を向けられることのないように、名義人である本人が金銭の支払いや受け取りを行うのは勿論のこと、些細なことでも書面を残しておくなど慎重な対応が求められています。

「学校法人の世界」

 最近、学校法人森友学園に関するニュースが減少してきたが、国が国有地を不当に安く払い下げたのではないか、校舎建築に関する補助金を不当に得ていたのではないかと、問題になっていたものである。

 私も、学校法人の監査を引き受けている身なので、決して他人事ではない。
 そもそも学校法人(私立学校)とは公益法人の一つであり、私立学校法に基づき設立された法人である。 なぜ、問題が大きくなったかというと、原因は多数あると思うが、補助金が絡むことも一つの大きな要因であると思う。
 要するに、我々の納めた税金である。
 学校法人の運営に必要な資金、つまり、校舎の建築や教育関係の備品の購入、教員の人件費などは、生徒からの授業料や、国・都道府県などからの補助金により賄われている。
 補助金の割合は大きく、授業料を除くと大半が補助金であることも珍しくなく、一般企業とは異色の世界である。

 国や都道府県などから一定以上の補助金を得ている学校法人には、公認会計士による監査が必要になるのだが、私もその一翼を担わせていただいている。
 森友学園は一つの取引につき3通りの契約書を作成していたという報道もあり、本当か嘘かわからないが、にそこまで書類を用意されて嘘をつかれたり、非協力的な対応だと、監査をしても発見できない。
 そもそもこのようなことが問題になる学校法人を認可すべきではないだろう。

 会計税務のお手伝いは税金の納付側としてであるが、学校法人の監査は、補助金(税金)の使い道が正しくなされているかという視点の業務と言える。
 税金を納められているお客様の気持ちを汲み取り、有効に使われているか、正しく使われているか、しっかりチェックしなければならないとあらためて感じた。