「お世話になりました」

 石田会計に入所してもうすぐ5年が経とうとしています。
 お客様には大変お世話になりましたが、この度、三月末をもって退職することとなりました。

 私にとっては会計業界歴イコールほぼ石田会計での日々と言えます。
 振り返れば当初は至らぬ点が多かったかと思いますが、月日が経つにつれ、お客様との距離が近くなったと感じることが増えてきたことは、この仕事をする上で私にとっての1番の喜びでした。

 中学生の頃から手に職をつけたい、という気持ちがありました。昔からいつも憧れる職業は、医師、通訳、など特定の技術をもったプロ、というものでした。(当時は税理士という仕事を知りませんでした。)
 ただなかなか憧れるとおりに人生が進むわけではなく、社会人になってから、改めて自分のこれからについて悩んでいた際に知ったのが税理士という仕事でした。税金という分野のプロであり、“税務代理”という独占業務が認められていることによって、お客様に寄り添うような近い立場でプロフェッショナルな仕事ができるとしたら、それはとても魅力的に思えました。自分のすることにプライドを持って、女性でも長く働ける仕事をしたい、とも常々思っていた自分にとって、「これは!」と思えるものでした。

 実際に会計業界で働き始めてみて、勉強と実務の世界は違うことに戸惑う面はありましたが、職種として、税理士としてのやりがいを実感して選択は間違いではなかったと思いました。
 石田会計を去ることにはなりましたが、お客様にとって、身近でよりよき相談相手になることを目指す気持ちを忘れず、これからもこの業界で頑張っていきます。

 楽しい思い出も苦労した思い出もありますが、この仕事を通じ、温かく接してくださったお客様のおかげで成長させていただいたと思っています。
 事務所の自由な社風により、プライベートも充実させることができ、マラソンにチャレンジしたときなど、お客様から応援をたくさん頂いたことは本当にいい思い出です。
 苦労したことはほとんど自分の未熟さが原因であるものですが、今後に生きる反省点として、またほろ苦い思い出として記憶に残っていくのだろうなと思います。一緒に、お世話になったお客様のこともきっといつまでも覚えていると思います。

 直接担当させていただきましたお客様については、特に感謝の気持ちでいっぱいです。
 大変お世話になり、本当にありがとうございました。

松浦

新年の抱負

 健康には自信があったのですが、残念ながら昨年は少々体調を崩す時がありました。
 病気になると、普段当たり前のものとして特に何も感じていない健康のありがたさがとても身に染みます。

 抱負というにはあまりにも基本的なことかもしれませんが、健康が日々の生活の基礎となるものなので、今年は食事、睡眠、運動により気を配る一年にしたいと思います。
 また、 “病は気から”と 昔から言われているように、心と体は強い関係にあるようですので、心の健康も保てるよう日々自分と向き合うことを忘れないようにしたいと思います。

「変化を受け入れることができているか」

 よく気づくようになったのはここ半年くらいでは?と思うのですが、大きな声で独り言を言って歩いている人を見かけるようになりました。
 実は文字通りの独り言ではなく、携帯での会話をハンズフリーでしているだけなのですが、いまだ見慣れない風景に私はいつも心の中で一度驚いてしまいます。

 新しいものはある程度の広がりを見せるまでは、少数派として好奇の目で見られることがあります。「良くも悪くも今までと違うもの」にはつい無意識に視線を向けてしまうのは人の性かもしれません。

 ただ携帯電話があっという間に進化し普及したように、数年前までは“あれはなんだろう?”と見られていたものでも、いつの間にか持っていない、知らない方がおかしいとまで言われそうなくらいの状況まで変わってしまうこともあります。

  冒頭の光景は、何度も見かけているものなのに毎回(心の中で、ではありますが)驚いてしまう辺り、自分がなかなか新しいものを受け入れる心の状態ではないことを暗に指摘されているようで少し反省しています。
 必ずしも最先端についていこうとは思わないのですが、常に新しいものを受け入れる柔軟な姿勢でいたいですし、そうする心の余裕を持ちたいと思っています。「慣れていること=当たり前のこと、正しいこと」、のように思考回路が固まらないようにしたいです。

 変化の早い最近のご時勢では、多くは「現状維持=衰退」と言えなくもありません。ちょっと気を引き締めようと思った気づきでした。

「できることとやるべきこと」

 1~2年前だったと思いますが、友人と仕事の話をしていた際、「明日でいい仕事は明日やるという考え方に変えた」という発言に新鮮な気持ちになったことがあります。
 勤勉な日本人の傾向としては、何事もできることは前倒しで、今日やれることはやってしまおう、という考えの方が多いのではないかと思います。その逆にあたる“後回し・先送り”、という言葉にはやるべきことをやっていないというマイナスの印象があります。

 前倒しのメリットは、余裕のある状況を作り出すので突発的な事態にも慌てないで済むことと、締め切りに追われるストレスがないことでしょうか。勿論それは素晴らしいのですが、自分の時間は限られていますし、むやみにできることをやっていこうとすると残業しがちになりそうです。
 どちらの考えが良いという結論になるものではないと思いますが、“できること”ではなく“すべきこと”を吟味した結果、明日でいいことは後回しでいいのだと思います。

 つい残業しがちな私は冒頭の言葉を聞いてから、あえて、明日でいいことは明日にしようということを意識するようになりました。以前は後回しにしている仕事があると重要度にあまり関係なく何となく嫌な気がしていたのですが、考えた上での後回しという意識を持つことで気持ちがすっきりしていることが多くなったような気がします。このように優先順位をきちんと考えられることは仕事の効率化や満足度の高い仕事の提供に繋がると思っています。
 頭の回転が鈍い時は、調子を上げるために急ぎではない仕事から片付けて気分を上げていくこともありますが、そんな時もやるべきことに支障をきたさない範囲でと意識しています。最近、ようやく頭になじんできた気がします。

「音をもって音を制す」

 最近でこそあまり使いませんが、私は受験生時代、自習時間には常に耳栓をして勉強に取り組んでいたタイプです。耳を塞がないと周りの声が気になり、集中できずイライラしたからです。
 集中するためには、静かな環境が大事だと思っていたので、自宅にこもるか自習室に行くことを当時は好んでいました。騒がしくない環境は集中するための一つの大事な要素だと思いますが、静寂がベストかというと今はそう思ってはいません。
 携帯のアプリで波の音、雨の音など自然の音を多種聞けるものがあるのですが、それが今の耳栓代わりのお気に入りです。集中したいときに、あえて音を聞いています。

 人は、自分に関係や興味のある話、知っている人の声などを耳にすると、集中していても脳が自動的に反応してしまい、集中力が途切れてしまうそうです。 そこで、それをあえて音でかき消します。自然の音のように一定で変化のあまりない音は、聞いていても脳が働きにくいそうです。それを聞くことで他の気になる音を覆い隠すと、余計な音に脳が働かなくなり、集中状態を作りやすくなる、というわけです。静寂の中では意外と小さな音が気になる点も、これで解決です。

 経験から、雑音があるカフェでも意外と読書等に集中できるということは感じていました。 アプリのラインナップには、“パリのカフェ”なんていう音もあります。日本の…、でないところがありがたいですね(日本語だと理解できるので脳が言葉に反応してしまうかもしれません)。程よいざわつきがいい働きをします。
 イヤホンで聞けば場所を選ばない点もお勧めです。

 皆さんは集中するにはどのような環境に身を置く派でしょうか?またもしかして職場でも音楽を取り入れている方はいらっしゃいますでしょうか? 興味があるのでそんなお話も機会があれば是非お聞きしたいです。

「時代の変化と税制」

少し前、某有名人が未婚の母となったことでニュースとなっていました。
立場上注目されることは避けられないでしょうに、まだ日本では少数派となることを選んだのには深い事情と決意があってのことと想像します。辛い時もあるでしょうが、個人的には子供の為にもいつまでも輝いているお母さんとして頑張ってほしいと思います。

さて、個人の所得税を計算する際に受けられる所得控除の中に、“寡婦控除(男性の場合は寡夫控除)”というものがあるのをご存知でしょうか?離婚や死別によって配偶者がいなくなった方で、扶養すべき子などがいる場合や所得が低い場合などに受けられるものです。

離婚や死別によって…とあるため、前提として“かつて一度は婚姻届を出したことのある人”に限られています。そのため、婚姻歴がない未婚の母(父)は、離婚等をしてシングルで育てている親とは同じ税制上の控除を受けることはできません。はたから見たら大変さは同じだと思うのですが…、興味深いですね。時代の変化に伴って、取扱いの変更を検討する必要性がでてきたものの一つなのではないでしょうか。

また、税務に関係する話題で最近気になるものに、“「非嫡出子の相続権の割合が嫡出子の2分の1である」という民法の規定に対し、最高裁で違憲判決が出るのでは?”というものがあります。
税金計算上の前提となる法律が変わると、遡ってやり直しをすることができます(限界はありますが)。この件で違憲判決が出れば、“いつ時点の相続から違憲とされるのか?どういう事例の場合が該当するのか?”と、今後の相続に限らず一旦確定しているものに対しても大きな影響があるため、動向が気になっています。

色々意見はあるのでしょうが、時代とともに人の価値観は変わります。事後の影響の大きさから判断を誤っては本末転倒となるのでしょう。
今後の動向と税制への影響を見守りたいと思います。

「相手の気持ちを汲んだ語りかけ」

先日清々しい気持ちになるニュースに出会いました。
サッカー日本代表がワールドカップの出場を決めた夜のことです。東京・渋谷駅前の雑踏警備にあたった警察官の誘導が、柔らかな語りかけでユーモアがあり、喝采を浴びて“DJポリス”と話題となっただけでなく、負傷者・逮捕者ゼロの功績で警視総監賞を受賞することになったという話でした。

私自身は混雑が予想される所に行くことは極力避けるタイプです。なので想像が及ばない部分がありますが、イベント終了後に皆が一斉に帰路に着く状況では、思い通りに動けずイライラもするでしょうし、盛り上がったままつい羽目を外してしまう人もいると思います。「赤信号みんなで渡れば怖くない」というブラックユーモア的な言葉があるように、集団の扱いは非常に難しい面があるのだと思います。

「歩道からはみ出さないで下さい!」「道を空けてください!」など、命令口調では、“したくてもできないんだ、せっかくいい気分なのにうるさいな”、と反発してしまうのが人というものかと思います。
「皆さんは12番目の選手です。チームワークをお願いします。駅の方へ進んで下さい。」
「目の前にいるお巡りさんも、皆さんが憎くて怖い顔をしているわけではありません。心の中ではW杯出場を喜んでいるのです。」
笑顔を誘う語りかけにはとても感心しました。スポーツ観戦によく行く友人にその話をしたら、「そういえば上手な人が時々いる。そういう時は和むんだよね。」、と言っていたので効果は大きいようです。

人の心に響く、琴線に触れることを心がけたオリジナルの言葉だったそうです。
大勢の人前で話す機会に限らず、相手の気持ちを汲んで語りかけることはとても大事なことだと思います。このような方が増えて欲しいと思うとともに、私自身も人とコミュニケーションをとる上で心がけたいと思える素敵なニュースでした。

by 松浦

「自計化のその後を考える」

 最近の税制改正は変化が速すぎて、キャッチアップに日々奮闘しています。
 税務上の特典である税額控除や特別償却でも、“期末までに”や“申告時”でなく、“事前に”書類を提出する・“資産購入前に”書類を受ける、など後から適用したいと思ってもできないものが存在します。
 そのため、以前よりもさらに適宜損益の数値を把握していただくことが重要となってきていると感じています。
 石田会計では自計化(お客様が自分で会計ソフトに必要データを入力すること)をお勧めしており、現在のお客様では大半がそのようになっています。もちろん状況と効率の観点から、帳簿記帳から依頼したいという申出を断ることはありませんし、自計化が現在の状況にそぐわない・不要と思われる場合は、強くお勧めすることはありません。
 さて、自計化のメリットでよく言われているのが下記のような点です。
①経営状況がすぐに把握できる
②記憶が新しいうちに処理をしていただくことで、処理のミスが減る、効率よくできる
③顧問報酬が減る
 上記の中でも一番重要なのが①です。しかし単に自計化しただけではそのメリットを享受できません。①②については“適時に入力を行っていただくこと”が前提となります。
 お客様によっては色々な状況があり、毎月・3ヶ月に一度など損益を確認させていただくタイミングは様々ですが、やはり決算直前に初めて確認できたとなると、節税対策や今期は利益を出したいなどの目的にあった提案の選択肢が限られてしまいます。
 損益を迅速に把握し、経営に活かせる状態にすることが自計化の最終目標だと感じています。
 自計化したものの、“まだ入力について不安、もっと効率がよくならないか、経営判断に活かしきれていない…”など困ったことがありましたら、お気軽にご相談頂ければ担当者が対応致します。お客様の状況に合わせて最善のご提案をしたいと考えています。
By 松浦

「石田会計もフレッシュな顔ぶれになっています」

 新年度が始まりもう一ヶ月ですね。
新入社員を迎えたお客様もたくさんいらっしゃると思いますし、年度始めということでご家庭の方でお子様の進学など何かと環境の変化が多かったのではと思いますが、そろそろ落ち着いてきた頃でしょうか?
新しい環境は、ドキドキワクワクすると同時に慣れない点で気疲れもあります。五月病という言葉があるようにホッと一息ついたところで調子を崩しやすいので、連休がある方は少しゆっくりできると良いですね。(家族サービスで忙しいかもしれませんが…。)
 さて石田会計の新年度は、というと新卒入社、というのは誰もいませんでした。特に珍しいことでもなく、会計事務所業界全体でも新卒の入社、というのは少数派だと思います。例年税理士試験が8月、またその合格発表が12月にあり、これらの後に就職活動が活発になるからです。

ただ、新卒入社はいないものの、石田会計には昨年秋から税理士試験チャレンジ中の若い男女二人がパートスタッフとして加わっています。事務所の雰囲気も若返り、若者らしいフレッシュな感覚で仕事ももちろん事務所の盛り上げに一生懸命頑張ってくれています。その様子を見ると、先輩として教えてあげることができるよう、またあっという間に追い抜かれないよう、私自身も頑張ろうという気持ちになります。

実は石田会計ホームページ上のスタッフ紹介ページがしばらく前にリニューアルしています。そちらには上記の新スタッフ二人も加わっていますので、興味のある方は是非一度ご覧になってみてくださいね。

by 松浦

「サービスの価値を意識する」

最近マックカフェ(通常メニューの販売スペースとは別の専用ブースを設けて展開しているカフェコーナー)を地元で発見し、お値打ちと思えるドリンクの価格と味、通常のマクドナルドの店舗よりは落ち着いた色彩の内装が気に入り利用するようになりました。

初めて行った際、ドリンクを注文すると、「席までお持ちしますので、番号札をもって席でお待ちください」と言われました。長居した私は追加の注文をしに行くと、その時はカウンターで商品が出来上がるのを待つことになりました。一杯ずつ丁寧に作ってくれる分待ち時間がかかるのですが、さて“その違いはなんだろう?”と思ってしまいました。(私の後に注文する人の列はありませんでした。)

実は最初にテーブルまで運んでもらった私は、次もそうしてくれると期待していたところがあり、そうならなかったためちょっとがっかりしていたのです。ただ、その後すぐ、ファーストフード店であるマクドナルドで標準サービスとしてそれを求めるのは間違っているな…と考え直しました。おそらく、余裕がある際には運んでくれる、ということなのだろうと思います。

同じサービス業として難しいなと思ったのは、注文が同じでも提供されるサービスが異なると、サービスを受ける側の受け止め方が違ってしまうということです。以前あったサービスがないとがっかりし、なかったサービスが受けられると嬉しい・得をしたというように。そのため良かれと思って+αの行動をとることは、+αがなくなった時やできない時にはサービス低下と受け止められる可能性もあると感じました。

サービスを受ける側としては、価格に見合う適正なサービスを理解することが、クレーマーになったり必要以上にがっかりすることを防ぐ上で大事だと思うとともに、その難しさを意識した上でのサービス提供ができればよりサービスの価値が上がるのだと思います。