「変化を受け入れることができているか」

 よく気づくようになったのはここ半年くらいでは?と思うのですが、大きな声で独り言を言って歩いている人を見かけるようになりました。
 実は文字通りの独り言ではなく、携帯での会話をハンズフリーでしているだけなのですが、いまだ見慣れない風景に私はいつも心の中で一度驚いてしまいます。

 新しいものはある程度の広がりを見せるまでは、少数派として好奇の目で見られることがあります。「良くも悪くも今までと違うもの」にはつい無意識に視線を向けてしまうのは人の性かもしれません。

 ただ携帯電話があっという間に進化し普及したように、数年前までは“あれはなんだろう?”と見られていたものでも、いつの間にか持っていない、知らない方がおかしいとまで言われそうなくらいの状況まで変わってしまうこともあります。

  冒頭の光景は、何度も見かけているものなのに毎回(心の中で、ではありますが)驚いてしまう辺り、自分がなかなか新しいものを受け入れる心の状態ではないことを暗に指摘されているようで少し反省しています。
 必ずしも最先端についていこうとは思わないのですが、常に新しいものを受け入れる柔軟な姿勢でいたいですし、そうする心の余裕を持ちたいと思っています。「慣れていること=当たり前のこと、正しいこと」、のように思考回路が固まらないようにしたいです。

 変化の早い最近のご時勢では、多くは「現状維持=衰退」と言えなくもありません。ちょっと気を引き締めようと思った気づきでした。

「慣習」の威力

 習慣と慣習は似ていますが、「習慣」は個人的な決まり、「慣習」は集団の決まりです。
しきたり、特定の集団に規範、慣習が行われていることを「慣行」といいます。
「郷に入っては郷に従え」というように、従業員は所属する職場の慣習に従うことが通常ですよね。

 例えば、9時始業と就業規則に書かれていても30分前には着席することが個人的な「習慣」なのか、暗黙の了解で30分前には着席・仕事をする「慣習」なのかは大きな違いです。後者であれば早朝残業となってしまう可能性があるのです。

「慣習」が威力(法定効力)を持つには・・・
・長年継続されている(事実)、みんながしている(普遍性)、社長が黙認・是認している、公序良俗に反しない、合理性があることなどが要件になっています。
威力を持つとどうなるかというと・・・
 労働契約になる、使用者をしばる、就業規則の解釈基準になります。
例えば、社長がある遅刻の常習犯を長年黙認していて、ある日遅刻を理由に懲戒処分をすることは難しいのです。

 もちろん規則に反するもの、社長の意思に反する慣習(社長に見つかるとマズイもの)は無効です!

「慣習」に至らない「前例・先例」も軽視してはいけません。
同じような事態で前例と違う取扱いをする時は従業員のモチベーション低下や不平不満にならないように気をつけなければいけません。
 社長の善意での対応も、今後の前例となるのです。従業員が多くなれば臨機応変な対応は限界がありますので規則が便利ですね。

「規則」というものは組織には必要ですので、定期的に会社の実態や社風と合っているか、という視点で見直されるといいと思います。
 社長の知らない「慣習」、黙認の「慣習」などありそうですか???

タイにおける日本の漫画事情

先日タイに行ってきました。寺院めぐり、ゾウ乗り体験等たくさん思い出はありますが、その中でも特に印象深かったことがあります。それは、日本の漫画の人気の高さです。

バンコク内のショッピングモールの中には紀伊国屋や東京堂書店など日系書店が必ずといっていいほど入っており、タイ語に翻訳された日本の漫画が充実していました。また、ちょうど日本フェスタ(Japan Festa Bangkok)が開催されており、日本の漫画のキャラクターのコスプレをしているタイの人達であふれかえっていました。

タイに日本の漫画が浸透しはじめたのは1970~80年代頃だそうです。タイの大衆紙「タイラット」紙上で「ドラえもん」の連載が始まり、テレビでも放映されて単行本にもなりました。他にも「一休さん」「Dr.スランプアラレちゃん」なども放映されていました。

バンコクの中心地であるサイアムスクエアには数多くの漫画専門店が存在しており、日本の漫画が一冊35バーツ(約110円)程度で売られています。以前は一冊5バーツ(約15円)程で借りることができる貸本屋も人気があったそうです。
言語の壁もなく、気軽に購入できる日本の漫画はタイの若者の間で急速に広まり、タイの漫画市場における日本の漫画のシェア率は現在85-90%と言われるまでになっているそうです。この数字からも人気の高さがうかがえます。
ちなみに人気ランキングは、1位 「名探偵コナン」、2位「ONE PIECE」、3位「NARUTO」だそうです。日本でも人気の漫画ばかりですね。

以前海外における日本の漫画の人気の高さをニュースで取り上げていたため、知ってはいたのですが、直接目にしてみるとタイの人と共有できるものができた気がしてとてもうれしくなりました。
これからももっといろんな国に日本の漫画が広まってほしいと思います。

手帳の使い道

 年末が近づくと、店頭には様々な手帳が並び、毎年どれを買おうか選ぶのを楽しみにしています。
 仕事上のスケジュール管理はパソコン上のネットワーク(サイボウズというグループウエアソフトで大変便利です)
で管理しているので手帳の出番は殆どありません。
 プライベートの予定も今では殆ど約束をメールでやりとりし、スマートフォンで管理するので、
手帳の利用頻度が年々低くなっています。

 それでも毎年手帳を購入するのはスケジュールを管理する目的とは他にもう一つ、別の用途に使っているからです。
 それはスタンプ帳としての役割です。

 私は学生の頃より、観光地やサービスエリア等に設置してあるスタンプを集めるのが密かな趣味になっています。
 その場に設置してあるスタンプ台紙に押すのではなく、いつも持ち歩いている手帳に押せばせっかく押した
スタンプの紙を紛失することもありません。
 手帳を見返すとその年にどこを訪れたかが分かり、楽しかった思い出に浸ることができます。
 お金もかからず我ながら良い趣味だと自画自賛です。
 スタンプを押すのは子供だけかと思われがちですが、スタンプ台に並んでいると
大人の方と一緒になることも度々あります。
 同じ趣味を持った者同士で旅先で話が弾むこともしばしばです。

 最近では鉄道会社を始め、様々な企業が集客を狙ってスタンプラリーを企画しています。
 同じ趣味の仲間が増え、スタンプの設置場所がさらに増えれば良いと願っています。

「整理」

 今年も残りわずかとなり、年末にむけて大掃除をする方も多いと思いますが、「デスク回りを美しく整理して仕事の効率をアップ」という新聞記事を目にしました。

 「デスクの整理整頓はムダを省いて生産性を上げ、利益を生み出す術」というのはよく言われることだと思いますが、整理整頓を継続するには「新しい時間を生み出すための投資と考える」という視点に納得しました。毎日少し整理整頓に時間をあてることが生産性につながり、それ以上の時間を生み出します。

 デスク回り以外にも、頭の整理はとても大切だと思います。
変化の早い税制に対応するためには、新しい情報を入れたり更新する必要がありますが、基本的な知識もときにはしっかりと整理してシンプルに落とし込み、各税法の関連性を整理する必要があります。そして知識を活かすときは、まず大まかな状況、関係者や取引の流れを図や仕訳で整理します。行き詰まったときは相談するのはもちろんですが、リフレッシュしたり客観視して心の整理をしたり、思い込みを排除して思考過程を整理したり、知識や状況把握段階での整理をし直すことで解決できそうです。

 またそれをお客様に伝わるようにすることは一番大切です。
自分が理解し納得しているだけでは意味がなく、お客様が求めていることに対して、それが伝わる言葉で表現できるよう整理しておかなければなりません。

 整理することは、ミスを軽減し作業効率アップにつながるだけではなく、知恵や閃き、相手への伝わり方など様々な利益につながると思います。
また新しい時間も生み出しますので、その時間を再投資すれば良い循環が生まれそうです。
まずは大掃除が必要かもしれませんが、その際に気付いたことをまとめて、整理整頓を習慣づけていきたいと思います。

「個々のニーズに応える」

最近、久しぶりにレンタカーを利用する機会がありました。
今回の利用目的は観光だったため、観光地にある駅すぐの店のレンタカーを利用したのですが、観光地や名古屋などの中心部のほかにも、普段の生活でガソリンスタンドや時間極めパーキング等においてもレンタカーやより短時間単位のカーシェアリングを利用できる場所が数多く存在していることに気付きました。

レンタカーを利用する主なニーズとしては、個人的には観光やビジネスの場面がほとんどだと思っていましたが、実際には、観光地・中心部であるかどうかを問わず様々な地域にこのサービスを利用できる場所があり、それぞれの状況などに応じて異なったニーズとそのニーズに応えていくレンタカーサービスの体制が整っているのだと思いました。

この、状況に応じたニーズに応えていくということは会計事務所においても同じことが言えると思います。会計事務所の役割としては会計・税務相談、申告書の提出等が基本ではありますが、会計事務所に求めていることはそのお客様ごとによって異なっています。
そのため、これらの基本業務を行うことはもちろんですが、基本業務に加えて労務やIT関係のことなど、そのお客様に応じたニーズにオーダーメイドで応えていくことが大切であると思います。

これからは、お客様が私達にどんなことを求めているのかをいち早く捉えていけるようにし、それぞれのお客様ごとのニーズに応えていけるように幅広い知識・経験を身に付けていきたいです。

「異文化に触れる」

先日、友人を介して、フランス人の方と食事をする機会がありました。
その方は、フランスから日本に嫁いで30年近くになる方で、大学や文化センターなどで日本人向けにフランス語を教えています。
ということで、まったくフランス語の話せない私でも、相手の流暢な日本語のおかげでスムーズな会話を楽しむことができました。

フランス流の挨拶に始まり、簡単な会話や習慣の違いなどを身振り手振りを交えて、教えてもらいました。
例えば、外国の方が、挨拶の際に自分の頬と相手の頬をくっつけている姿を見かけることがあります。実は、この回数にも流行(はやり)があるようで、「久しぶりにフランスを訪れて、友人に会った際に今までは3回だった挨拶が、4回に増えていて驚いたことがあります。次に会ったときは、5回になっているかも・・・」という体験などを面白おかしく話してくれました。

また、フランス語の特徴として知られているのは、名詞に男性・女性の区別があるという点ですが、それによって形容詞や動詞の形も変わると聞き、複雑な言語なのだという印象を受けました。逆に、日本語の難しいところを聞いてみると、物によって数え方が違うところだそうです。同じ鉛筆でも1本(ポン)・2本(ホン)・3本(ボン)など・・・。また、紙は1枚、本は1冊、家は1軒など、その名詞によって単位が変わるのが、なかなか理解できなかったそうです。ちなみにフランスでは、どんなものでも1・2・3・・・と数えるだけだそうです。

食事の間のわずかな時間でしたが、興味深い話を聞くことができて、大変充実した時間を過ごすことができました。少しですが異文化に触れることができ、実際に行ってみたいという気持ちが強く湧いてきました。

納税のための預金、始めませんか

ご存じの通り、来年4月から消費税率が5%から8%にアップします。
となると、利益の有無にかかわらず、取引が変わらなければ納税額が6割も増加してしまいます。
さらにその一年半後には10%への増税が予定されていますので、ここ数年で消費税の納税額が倍増ということになるでしょう。

国税庁の統計によると、平成24年度に滞納となった国税5,935億円のうち、実に3,180億円(53.5%)を消費税が占めています。
つまり、消費税は最も滞納となりやすい税金といえます。
なかでも、平成9年4月の前回の増税直後には消費税の滞納額が急増していますが、増税による納税資金の確保ができていなかったことが原因と思われます。
納税が遅れると延滞税という経費にならない利息が発生してしまいますが、それを避けるためには必要な納税額の把握とその管理方法が大切です。

納税資金を確保する上で、まずは必要な金額を計算しなければなりません。
増税直後であれば、単純に前期の1.6倍でもよいと思いますが、消費税が税抜経理の方は、試算表から【仮受消費税-仮払消費税-予定納税額】と引き算をして、その時点の納税必要額が計算できます。

後は納税資金の管理方法です。
特に、増税直後は一時的に手許の資金が増加しますが、それは「預かっている消費税額」が増加しているためです。
預金残高に余裕があると気持ちがゆるみがちというような方は、納税用の別口座を設けた方がよいでしょう。
簡単に引き出さないように、定期積金にでもしておくと確実です。
これからの度重なる増税により納税資金の確保は重要度が増してきますので、早めの対策をオススメします。

by 加古宗利

「大変お世話になりました」

この度12月末をもちまして石田会計事務所を退職することになりました。
入所して約3年、様々な方と出会い、経験をさせて頂きました。

公認会計士試験合格後、大学卒業と同時に入所し、当初は「早く仕事を覚えたい!」という思いから出きる限りのことを全力でやり、試行錯誤していた日々を思い出します。月日が経つにつれ、受験時代の知識と実務がリンクしていく一方、まだまだ無知なことも痛感し、その度に知識の習得に励むその繰り返しだったように思います。

また当初はお客様とお会いする際も緊張して余裕がありませんでしたが、最近ではお客様との会話が私にとってはとても楽しく充実した時間であり「お客様のためにできることは何か」と考えることが楽しみの一つでありました。

その反面、自分の未熟さに悔しさも感じる日々でした。それでもいつも暖かい目で迎えてくださり、感謝の言葉しかありません。石田会計事務所という何事にも積極的にチャレンジできる職場に巡りあえ、お客様に出会えたことは本当に幸せなことであり、全てが財産となっています。直接担当させて頂いたお客様をはじめ皆様に大変感謝しております。

今後は人生の幅を広くするため、短期ではありますが語学留学を兼ねて海外に行く予定です。その後はまた会計人として社会貢献し、恩返しする所存です。またご縁がありましたらその際はどうぞよろしくお願い致します。
尚、このニュースをもちましてご挨拶とさせて頂きますが年内は引継ぎ等しっかりと進めていきますのでよろしくお願い致します。
本当にありがとうございました!