「新年のごあいさつ」

 石田会計に入社して2回目の新年を迎えました。
 入社以来1年半余りの短い間に、法人の決算の申告や確定申告等の通常の業務に加えて、組織再編成、相続、税務調査の立会い等、色々な業務をさせていただきました。
 新しい業務に対峙するたびに、それを消化しようと四苦八苦しながらも、周囲の助けを借りながら何とか乗り越えてくることができました。
 終わってみると自分の世界が広がり、全てが貴重な経験となっていることを実感しています。
 子育てと両立しながら、このような充実した社会人生活を送れていることに、大変感謝しております。
 今年は1月からまた新たな業務を担当させていただくことになり、身の引き締まる思いでいます。
 今年もより一層お客様のお役に立てるよう努め、成長していきたいと思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

「個人間取引の時代」

 インターネットの普及により、個人が情報を発信できる時代となり、ここ数年で様々な個人間取引が台頭してきました。
 従来からあるネットオークションをはじめ、フリマアプリや、個人が簡単にネットショップを開店できるサービス、個人間のクラウドソーシング等、様々な個人間取引のビジネスモデルが現れ、発展しています。

 中でも私が最近気に入っているのは、「Creema(クリーマ)」、「minne(ミンネ)」といった、手作り品販売サイトです。
 手作り品販売サイトでは、誰でも気軽にハンドメイドの作品を販売でき、個人同士が容易にかつ安心して売買できる仕組みとなっています。
 プロも出品しているようですがアマチュアも多く、実際に知り合いの主婦でも趣味の延長で手芸品やフラワーアレンジメントを出品している人がいます。
 スマホが発達したことにより、写真撮影から出品までごく簡単に行うことができるそうです。
 
 個人の出品といってもクオリティは高く、個性的で工夫のこらされた作品が、美しい写真を沢山使って紹介されています。
 既製品にはないあたたかみがありながら値段が手頃な物が多い気がしますし、消費税もかかりません。
 全体的に商売っ気が控えめな点も疲れずに見ることができます。
 作品の紹介文を読んでいると、作者ならではのこだわりや作品への愛着が伝わってきて、見ているだけで楽しめるのです。
 実際に購入してみたところ、思ったとおりの品物がお礼のメッセージカードと共に、大変丁寧に包装されて届きました。

 手作り品販売サイトは、店舗に買い物に出かけるのとは全く異なる買い物の形態であり、売る側にとっても買う側にとっても、新たなニーズが掘り起こされているように実感しました。
 これから先もどのような個人間取引が出現してくるのか、楽しみです。

「栗きんとんの食べ比べ」

 石田会計では秋頃に、退職者を含めた懇親会「OB会」を開くことが毎年の恒例行事となっています。
 今年もその時期が近づき、現在準備を進めています。

 今回はOBの方々へ栗きんとんをお土産にお持ち帰りいただこうという案が出ましたが、どこのお店のものにするか、なかなか決まりませんでした。
 そこで名古屋駅近辺で10店舗以上の栗きんとんを買い求め、業務の合い間にスタッフ全員で一口ずつ試食して決めることになりました。
 並べてみると大きさ、色や形にもバリエーションがあり、味もそれぞれ特色があって、色々な発見がありました。
 栗きんとん発祥の地である中津川のものは栗そのものを食べているかのようなシンプルな味。
 地元名古屋の店のものはリーズナブルなわりにしっかりと栗のおいしさが出ており、多くのスタッフに好評でした。
 その他にも、有名老舗和菓子店のものは品があり、上生菓子をいただいているような味わいでした。
 栗きんとんを同時に複数食べ比べるのは初めての経験で、皆であれこれ感想を言い合いながら試食するのは大変楽しいひとときでした。

 普段の業務では事務所スタッフが一同に会する機会は少ないので、今回のようなリラックスした中での交流のひと時は、とても貴重なことに感じられました。
 時には業務を離れてこのような時間を共有することも、スタッフ同士の距離を縮め、事務所への愛着を深めることができ、有意義だなと思いました。

「103万円の壁が崩れる!?」

「配偶者控除」の検討がニュースになっています。
 103万円の壁を150万円に引き上げるとか、「配偶者控除」の代わりに「夫婦控除」の導入が検討されるとか、新聞の報道でも二転三転しています。
 最終的にどうなるかはまだ分かりませんし、結局何も変わらないのかもしれません。

 「配偶者控除」とは、専業主婦やパートタイムで働く妻がいる世帯の税負担を軽減する制度です。
 具体的には、妻の給与収入が年間103万円以下なら、夫の給与所得から38万円が差し引かれて所得税が計算されるため、夫の税負担が軽くなります。
 加えて、妻の収入が103万円を超えなければ、妻自身も所得税を負担しないで済みます。
 103万円を超えることによる税負担等を避けるため、働く時間を調整して収入を103万円以下に抑える主婦が多く、配偶者控除が適用されている人は1400万人に上っています。

 昨今、女性がこの控除適用を受けるために本格的な就労をためらうことが、女性の社会進出を妨げている面があると言われてきました。
 また、従来の家族形態に当てはまらない世帯が増え、「配偶者控除」は時代にそぐわない、既に存在意義が希薄化したものとの見方が広がっています。

 今回もし「配偶者控除」が廃止されることになれば、これまで恩恵を受けてきた層は増税となる可能性があり、当然反発が出ると思います。
 しかし、「103万円以下に抑えよう」という余計な計算をしないで済むようになることは、税制に左右されずに働き方の選択肢が広がることにつながると思います。
 働く主婦として他人事でない私としては、女性がより前向きに働けるような、公平な税制となることを期待しています。

「プラスアルファの価値」

 先日、担当させていただいているお客様の決算の作業を一通り終えた時のことです。
 所長の石田に出来上がった書類一式を確認してもらい、達成感と解放感を感じていたまさにその時、石田に「ここから何ができるかなんだよね」と言われました。

 曰く、お客様にとっては決算書・申告書作成まではいわば「当たり前」であり、こちらがその作業にどれほど時間や労力を費やしていても、それはなかなか目に見えることではない。その先にどれだけ有益な情報を提供できるかのプラスアルファのところで、会計事務所や担当者の評価が決まるのだ、ということを言われたのでした。

 もしこのことを本で読んだり一般論として聞いたりしたら、「確かにそうだな」と思いながらも、そこまで響かなかったかもしれません。
 しかし今回このタイミングで言われたことで、「何とかしなくては」という気持ちで一杯になりました。

 そこで自分なりに知恵を絞り、決算書上で実際の業績が分かりにくくなっている部分を省いて、シンプルに見やすく加工した前期比較資料を作成しました。
 お客様への決算のご報告の際にその資料を用いて説明しましたが、「こんなことができるんだ」と興味を持って見て下さり、来期の課題についてその場の話題が広がるきっかけとなりました。

 日頃から常に経営のことについて思索されているお客様に対して、少しでもヒントになるような情報が提供できるよう、いつもアンテナを高くしていなければならないということを改めて感じた一件でした。

「夏休みの悩み」

 夏ですね。
 子供の長い長い夏休み、働く母親にとっては頭の痛い季節です。
 子供が幼稚園や小学校に上がり、パートでもしようかと考える母親の、まず障害となるのがこの夏休みの存在です。
 フルタイムで仕事をしていれば保育園や学童保育で普段とさほど変わらない生活ができるのかもしれませんが、パートタイム等で子育てを優先して仕事をしている立場ですと夏休みに子供を預ける先がなく、本当に悩ましいのです。

 名古屋市の場合、小学生は学校内のトワイライトスクールという場所で預ってはもらえるのですが、狭い部屋から外にも出られず楽しいプログラム等もないので、長期間・毎日となると子供が行きたがりません(学校によってトワイライトスクールの充実ぶりには差があるようです)。
 民間の学童保育的なサービスを利用するとなると、高額になりすぎ、また場所も限られており通えません。
 せっかくの夏休みですので子供には充実した時間を過ごしてほしいと思いますし、母親である私が働いているためにそうさせてやれないのは心が痛みます。

 そこで探し出した苦肉の策は、熱田神宮の夏休みの教室に通わせることです。
 夏休みの間の3週間程度、神宮内の木陰に机を並べて神宮の歴史を学んだり、写生や音楽鑑賞、学年によってはキャンプまであるこの教室は、60年以上の歴史を誇り大変人気があります。
 毎年申し込みの日には夜明け前から長蛇の列ができますが、昨年に引き続き今年も何とか申し込むことができ、ひと安心しました。

 今後、核家族で子育てを一身に背負う母親が、より働きやすい社会になるといいのに、と切に願います。

「藤巻健史プロパガンダ」の思い出

もうずい分昔の話ですが、大学を卒業して就職した銀行で配属されたのは投資銀行部門でした。
当時その部門は若手が多く、行内では少し変わった雰囲気で、「一旗あげてやる」という熱気や緊張感に満ちた場所でした。
私は大学では金融を学んだものの、相場については全く分からないまま行内向けに為替や金利等の相場レポートを書かねばならず、いつも四苦八苦していました。

そもそも誰も先のことは分からないのが相場だと思うのですが、当時は「正解」がほしくてそれを探しまわっていました。
アナリストからの分析レポートや、ロイターやブルームバーグの情報端末等、情報はあふれんばかりにありましたが、その中で印象に残っているのが藤巻健史氏の「プロパガンダ」です。
藤巻氏は当時外資系投資銀行のJPモルガンにおり、トレーダーとして成功し名を馳せていました。
FAXに手書きで日々の雑記と共に、相場に対する見解が短い文章で走り書きされており、その個性的なスタイルが大変印象深く、面白く読むことができました。
部署に毎日のように届くそれを小さな楽しみにしていました。

今ではホームページでアップされる「藤巻プロパガンダ」を時々見ています。将来の日本経済のために小さな政府や円安を主張されており、新聞を斜め読みしているだけの私でも分かりやすく、勉強になります。
そしてそのたびに、短い銀行員生活でしたが、なにものかになりたくてもがいていた当時の自分を懐かしく思い出します。

増加する国債残高、マイナス金利や円高等、日本経済はこれからどうなっていくのでしょうか。
今後の状況にビジョンをお持ちのお客様も多くいらっしゃると思います。
機会がありましたらご教示いただけるとありがたいです。

「英語多読」

 石田会計には時々、外国人のお客様がいらっしゃいます。
 所長の石田の他、英語の堪能なスタッフが対応しておりますので、日本語があまり得意でない外国人の方でも安心してご相談していただくことができます。

 私は自慢ではありませんが、英語は全くといっていいほどできません。
 万が一外国人の方からの電話を取ってしまったら、取次ぎだけですが日本語で押し通すしかないと思っているほどです(幸い、今のところそのような電話は取っていません)。
 今までの人生で何度か英語を習得しようと思い立ったことはあったのですが、毎回三日坊主で終わりました。
 中には買っただけで1ページも開かぬまま、家のどこかで眠っている教材もあります。
 マンツーマンの英会話の回数券を買ったこともありますが、ほとんど行かずじまいでした。
 おそらく必要に迫られないから無理なのであり、逆にもし必要に迫られたらやる気が出るはず、というのが自分への言い訳です。

 そんな私ですが、最近たまたま図書館で「英語多読」のコーナーを目にしました。
 多読とは、「自分の好みの多くの本を飛ばし読みで楽しんで読むこと」。
 そして「多読三原則」には、①辞書は使わない、②分からないところは飛ばす、③つまらなくなったらやめる、と書いてありました。
 何だか興味がわいてきました。
 特に、「つまらなくなったらやめる」というのが魅力的です。
 そのコーナーには、英語の薄い絵本がレベル順に何十冊も並んでいましたので、試しに適当な1冊を選んで読んでみました。
 5分もかからずに読むことができ、子供用ですが案外楽しめました。
 「英語を勉強するぞ」と気負わずに、軽く読み始めてみようかなと思えることが、多読の利点であるように感じました。 

 これならもしかしたら続けられるかもしれません。
 亀の歩みになるとは思いますが、英語という自分にとって未知の領域へ、楽しみながら世界を広げていけたらいいな、と思いました。

「幼稚園ママからの再就職」

 石田会計に入社してちょうど1年になりました。

 昨年の3月までは子供が幼稚園に通っており、私自身もボランティア活動等で幼稚園にいることが多い生活でした。
 周りの友人達からは、子供が小学校に入学したら急に時間ができ、いわゆる「幼稚園ロス」の状態になるのではないかと心配されていました。
 実際に、卒園を機に毎日の送り迎えやお弁当作り等から解放され、反動で一時的に引きこもりのようになってしまう母親をこれまでに何人か目にしたことがあります。
 私は石田会計で5月から働き始めましたので、「幼稚園ロス」の状態になる余裕がなかったのは、運が良かったのかもしれません。

 入社当初、1人で通勤した時、何ともいえない爽快感を感じたことは今でも忘れることができません。
 子供に合わせずに自分のペースでさくさく歩くことができ、子供に常に注意を向けている必要もない…
 まるで持っていた荷物を降ろした時のように足取りが軽く感じられたのは、それまで子供と一緒に歩く時に特に負担と意識していたわけではなかっただけに、衝撃でした。

 母親1人が24時間育児をせざるを得ない生活は、いくら子育てが苦にならないと思っていても、相当ストレスのたまることだと感じます。
 ですので少し時間ができた時、ブランクのある母親であっても、自分を活かせる職に再度就ける社会はいいなと思います。
 政府の掲げる「一億総活躍社会」が絵に描いた餅ではなく、女性の生き方により良い選択肢を与えるものになることを願います。

 石田会計はそういう意味での柔軟さにおいて、とても先進的な事務所であると思っています。
 無理なく家庭との両立ができ、そのような立場でもやりがいのある仕事をさせてもらえるこの事務所だからこそ前向きにやってこられたと、この1年間を振り返って改めて感じました。

「授業参観」

先日、子供の小学校1年生最後の授業参観がありました。
「1年間でできるようになったこと」というテーマで1人ずつ発表するという内容でした。
なわとび、鍵盤ハーモニカ、けん玉や教科書の音読等、それぞれが緊張しながらも一生懸命発表する姿に、とても感動しました。

また、このクラスでは1年間のクラス目標を「忍者の心で仲間を助ける」としていました。
子供達はその考え方を素直に受け入れてきたようで、仲間の発表を心で応援しながら静かに観ている姿が、クラスの一体感となってとても良い雰囲気を作り出しており、そのようなところにも成長を感じました。
幼稚園を卒園したての頃はまだまだ幼く、じっと座って先生の言うことを聞くことすらできるのか心配になった子供達が1年でこんなに立派になるなんて、子供の伸びる力を目の当たりにすると、圧倒されるような気持ちになります。

翻って自分はどうかと考えました。
この1年でどれほど成長できたのか、「できるようになったこと」はあるのだろうか…。
私も石田会計1年目ですから、この1年はまさに新しいことの連続。
仕事において「できるようになったこと」がたくさんあることに気がつきました。
この年齢になって新しいことを学ぶことができ、成長できるのはありがたいことだと改めて思いました。

授業参観後の懇談会で担任の先生が、「褒められることが成長する力になる」とおっしゃっていました。
帰宅して子供の頑張りを褒めてあげると共に、自分自身のことも振り返ることができ、充実した参観日となりました。