「古墳見学」

 先日、家族で守山区の志段味(しだみ)古墳見学のイベントに参加してきました。

 名古屋市は上志段味地区を「歴史の里」として保存する計画を以前からすすめています。斜面に石や埴輪をならべて、古墳の中に鏡や武器などお供えものを入れ、当時を再現し、周辺をサイクリングロードなどに整備してちょっとした観光地にする予定らしく、とても楽しみです。
 志段味には古墳時代前期の大型な前方後円墳、中期の帆立貝型古墳、後期の小型古墳といった多くの種類の古墳が歩けるくらいの狭い地域に密集しているため貴重な史跡となっています。

 古墳といっても現在は小高い丘に草木が生い茂っており、前方後円墳といわれても上から見れないので形状がよくわかりません。見学イベントということで、普段、立入り禁止の白鳥塚古墳に入った(登った?)時に、石英(水晶)があちこちに落ちていました。1700年ほど前に並べられたものなのね・・・と考えながら石を拾い、不思議な気持ちになりました。持ち帰り禁止らしく、ちゃんと戻しました。
 埴輪も出土するそうで、多くはドラム缶のような円筒埴輪で、人型や馬型の埴輪は少ないそうです。歴史などの知識や情報が多くなると見方が変り、楽しめるものです。星を見るときギリシャ神話を知っていると楽しいのと同じですね。

 日本一大きい大仙陵古墳(東京ドームの2倍強)を造るのにどれくらいかかるか?ゼネコンが算出した面白いデータがありました。
 前提は、埴輪は既製品の仕入、一日8時間、月25日労働、牛馬は使わず人力で試算など色々条件がありますが、推定総工期は15年、総工費796億円、作業員のべ680万人とのことです。姫路城の推定総工費も800億円と同じ位でした。
ちなみに駅前の大名古屋ビルヂング建替は工期3年、総工費が400億円らしいので、古墳のすごさが少し理解できたような気がします。

 ぜひぜひ整備して史跡を大切にしていただきたいものです!

「第一印象」

 人は全く知らない初対面の人を、信頼できるか、仲良くなれそうかなど判断することが大好きで、自分が判断したことを変更したくないようです。
「第一印象」が大切なのは誰もが知っていますが、わずかな偏った情報で人柄の全体像が形成されてしまい、修正が難しいから「大切」なのです。

「なぜ人は相手を判断したがるのか?」色々な実験・研究がなされています。
①Aさんは「知的で勤勉で、頑固です」
②Aさんは「頑固で、知的で勤勉です」と紹介した場合、①②で情報は同じでも伝える順番が違うだけで①はいい人、②は悪い人という印象を持ち、その後なかなか変更されないのです。
「知的→勤勉→頑固」という順番に情報が入ってくると、「頑固」は一般的にはマイナス要素にも関わらず、知的で勤勉なら自分の意見がしっかりいているから、頑固な面もあって当然だ、と解釈・理解し、「頑固→知的→勤勉」の順に情報が入ってくると、頑固な人は知的で勤勉でも対人関係で失敗し、社会で成功はしないだろう、とマイナス評価になるのです。
 これは「初頭効果」といい、人は後から入って来る情報は最初の印象に合う場合受け入れられやすく、合わないと捨て去られたり、変形されて都合よく取り込まれるのです。第一印象が変更されにくい理由でもあります。

 初頭効果以外にも相手への理解を邪魔するものがたくさんあります。
 偏見や先入観、「恋は盲目」に近い心理で悪いところが気にならなくなる場合、周囲(自分にとって権威者の場合は特に)の意見に左右され判断が鈍る、などが挙げられます。

 大切なことは、人の印象形成は公正ではないことを受け入れる、自分自身を知る、相手を早分かりしようとしない、感受性を磨くことだそうです。
 相手に与える印象を今一度省みるとともに、自分が相手から受ける印象をどのように解釈しているのか意識していきたいと思います。