「原価管理の話」

顧問先の社長や従業員の方と話をしていると、原価管理や原価計算といった言葉が出てくることがある。
原価管理や原価計算は、公認会計士試験の受験科目でもあったのだが、非常に難しく奥が深い科目だったことを思い出した。
せっかくなので原価管理について少しばかり紹介させてもらおうと思う。

原価計算基準によると、原価管理とは「①原価の標準を設定してこれを指示し,②原価の実際の発生額を計算記録し③これを標準と比較して,その差異の原因を分析し,④これに関する資料を経営管理者に報告し,原価能率を増進する措置を講ずること」と書かれている。

これを読んだだけではわかりにくいが、原価管理を簡単に言うと、
①あるべき原価を設定する
②実際にかかった原価を計算する
③あるべき原価と実際にかかった原価を比較し、その差異を分析する
④差異があるものについて改善策を講じる
といったことであろうか。
原価管理を行うことで工程の組み替えによる原価の削減などにつなげることができ、利益を増やすことができる。また、どの商品を製造販売すれば利益を増やすことができるのかの意思決定などにも役立つ。

日本経済が成長していた時代は、商品を作れば売れる時代だったため、原価のことをそれほど気にしなくても利益が出たのだろう。
今は、昔に比べれば商品を作っただけでは売れない時代になっていて、値下げ圧力もあるだろうから原価を下げることが重要になってきていると思う。
原価管理について、相談などありましたら、その企業にあった方法を一緒に考えていければと思います。