「初対面でのやり取り」

4月から月に1日、支部の指定税理士として業務をしております。
 指定税理士とは、税理士会が税務支援の一環として設ける税務相談所において、来所された小規模納税者の方の記帳・税務指導を行う専任の税理士のことを言います。
 所属支部では、私を含め4人の税理士が各担当日ごとに納税者の方の相談を受けています。
 
 相談内容は、単純な記帳方法に関することから難解な税務の質問まで様々ですが、どんな質問にも慎重に回答するよう心掛けています。
 当然ながらこのことは日常業務でも同様に求められます。
 ただ、相談所に来所される方は初対面で、事業内容や家族構成などの基礎情報を何も知りません。
 また、性格も分からないため、細かい回答を求めているのか、それとも大枠を掴めれば良いのか等の判断も容易ではありません。
 そのため、相談者の方の情報を多く掴み、適切な回答をするよう細心の注意を払っています。

 さらに、一般的な見解での回答という条件で、電話相談にて質問に答える場合もあります。
 電話での相談となると、より回答が難しいうえ、相談者の方の私への印象は声や話し方だけで決まってしまいます。
 適切な回答をすることはもちろん、声のトーンやテンポにも注意が必要となります。

 指定税理士の業務を始めて、初対面でのやり取りはやはり難しいと実感しました。
 初対面であるが故に、回答の仕方や接し方により、その方が持つ私への印象は良い方向にも悪い方向にも大きく傾きます。
 良い印象を持ってもらうためには、適切な回答と正しい接し方が共に必要です。
 これからの指定税理士での業務を通じて、初対面の方とのコミュニケーション能力を高めていきたいです。