「笑顔」

 先日、ショッピングをしていたときのことです。
店員さんが内から溢れ出す笑顔で対応してくれ、私は話の内容の前にただその笑顔に和まされ、自然とこちらまで笑顔になっている気がしました。

 このような現象について、アメリカで次のような実験結果が出ているそうです。
『平生からあまり笑わない、どちらかと言えば仏頂面で近寄りがたいタイプの人を笑顔にさせるにはどうしたらよいかという実験で、どんなに冴えたギャグでも100%笑わせることはできないが、隣でただ根拠もなく笑い続けるというのが最も確実な方法である』という結果です。
つまり、笑顔は伝播するということです。

 私は以前、笑顔は自分では見えないものなので、自分のためにするのではなく人のためにするものだ、という話を聞いて納得したことを思い出しましたが、その笑顔は人に伝播し、また自分にも返ってくると思います。 笑顔は人を笑顔にさせ、また相手の笑顔で自分も笑顔になれます。

 さらに笑顔にはストレス解消や美容にも効果があるようで、極論ですが最初は無理矢理にでも笑えば楽しくなることができるようです。

 このことについて、D・カーネギーは「人を動かす」という著書の中で、次のように言及しています。
『動作は感情にしたがって起こるように見えるが、実際は動作と感情は並行するものなのである。動作のほうは意志によって直接に統制することができるが、感情はそうはできない。ところが、感情は動作を調節することによって、間接に調節することができる。したがって、快活さを失った場合、それを取りもどす最善の方法は、いかにも快活そうにふるまい、快活そうにしゃべることだ・・・。』
つまり、「楽しいから笑顔になる」という順番を逆にして、「楽しくない」→「笑顔」→「楽しい」という順番です。意識的に笑顔を作っていれば、気分も楽しくなるということです。

 これを機に、お客様や家族、友人、様々な人との関わりの中で、笑顔を大切にしていきたいと改めて思いました。