「コラボレーション」

毎年夏の終わりに、尾張旭市にある公園で少し変わった花火大会が開催されます。
ここの花火大会の売りは、花火とレーザー光線と音楽(和太鼓)のコラボレーションで、毎年多くの人で賑わいます。

 これを聞くと、花火大会に光や音が必要なのかな・・・と思われるかもしれません。
わたしも、当初はこの3つがコラボすることに、とても違和感がありました。花火の光があるのに、どうしてレーザー光線が必要なのか?花火が上がる時の音や破裂する時の音が風情があって良いのに、どうして音楽を流してしまうのか?などなど。
しかし、実際に近くで見てみると、思い描いていた花火とは全く別物でした。

普通は、空のはるか遠くに大きな花火を上げて、一瞬の輝きを楽しみます。それに対して、ここの花火はレーザー光線と音楽があることで、一連の流れを生み出し、まるで映像を見ているような感覚にとらわれます。
レーザー光線と一体化させるために、花火はそれほど高い位置までは上がりませんが、むしろそれが良い効果を生んでいます。

 そもそも「コラボレーション」とは、異なる立場や人による共同作業とその成果のことですが、そこには「意外な組み合わせ」とか「付加価値の創出」という意味が込められる傾向があるようです。
 まさに、花火とレーザー光線と音楽のコラボレーションです。

頭で考えたときには不必要だと思うものでも、いざ組み合わせてみると意外な効果を発揮することは、よくあることです。が、それを実際に行動に移すところまでがなかなかいかないように思います。はじめからダメだと決めつけるのではなく、敢えてそれを試してみる行動力も必要なのかなと感じました。