監査経験が生きる会計・税務業務

 石田会計事務所に勤め始め、新しい環境にも少しずつ慣れてきました。監査法人で3年間の勤務経験はあるものの、そこでは経験できない業務も多くあり、実りのある日々を過ごしております。

 最も強く感じている点は、基本的に監査チームで行動する監査法人時代とは対照的に、会計・税理士事務所では、責任者としての所長はおりますが、お客様と担当者が1対1でコミュニケーションを取らせて頂くことが多く、大半が自分の判断、裁量に委ねられることです。非常に難しくも、楽しくもある点です。

 ただし、新しい環境の中でも、監査法人時代の経験は生きてくると思います。

 一般に公認会計士が行う財務諸表監査とは、「会社の決算が、全体として適正に表示されているかどうか」について判断することが中心業務となります。
 したがって、会社経理の詳細な計算方法まで確認はしないものの、過年度数値や予算数値と比較してなぜ当期はこの数字になるのか、あるいは所属業界のトレンドとなる数値からなぜこの会社の数値は乖離しているのか等、会社の決算数値を全体として俯瞰することが非常に重要視されます。

 その一方、会計・税理士事務所では比較的、数字を作りこむ、あるいは申告作業を行う等、細かく非常に神経を使う作業がどうしても多くなりがちなように感じます。

 そういった細かい作業を行った上で、最終的に出来上がった数字を全体から俯瞰し、今期の数字はどうだったのか自分なりに考る癖をつけること。ゆくゆくはお客様にその考えを展開して今後の経営方針をどうしていけばよいのかといったお話をさせて頂けるようになること。まだ日々の業務で慣れない点もありますが、それが監査法人を経験した上で会計・税理士事務所に勤務する自分の強みだと思うので、少しずつ出来る様になり成長していければと思います。