新年の抱負

 税務の仕事に日々携わって思うことの一つに、実務は“教科書通りの明確なことばかりではない”ということがあります。

 法律という大原則がありながら、個々の事象について、解釈の余地がある部分については税理士によって様々な対応が取られます。
 そういったものの中で、実務的にまかり通っているものに慣れてしまうと、基本原則の理解を誤ってしまうことがあります。また、こういう考え方もできるのでは?という視点もにぶってしまいます。

 教科書通りにいくことばかりではなくても、原則となる法律の重要性は変わりません。
 個別案件に対応する解釈も、迅速に、論理的に対応できるよう、今年は今一度基本に立ち返って税法の理解を深めたいと思っています。

新年の抱負

今年は、様々な価値観を受け入れること、コミュニケーション能力向上に努めたいと思います。

歳を重ねると、自我が確立されて異なる価値観が受入れ難かったり、今までの経験をパターン化して挑戦してみる前に結論づけてしまうことが多いように感じます。
また、仕事において社内外でのコミュニケーションは非常に大切で、個人プレーで出来ることには限りがありますし、お客様のことをよく理解し、知っていないと良い提案もできません。

今年は柔軟に色んなことを吸収して人間力を磨きたいと思います。

継続的な進歩

 ある日、家に帰ってテレビをつけると、落合務シェフが番組に出演していました。
落合シェフはイタリアンの先駆者で、テレビや雑誌への出演、レシピ本の出版、エスビー食品の予約でいっぱいの店のパスタソースをプロデュースするなど幅広く活躍していますが、
多忙でも毎日できる限り厨房に立っているそうで、オーナーを務める銀座のレストランは「日本一予約がとりにくい店」と評判です。
そんな落合シェフが「リピーターはこうつかめ!」と題して、その秘訣として自身の料理哲学を3つ紹介していました。

1.同じ味を出すこと。同じ味とは、実はゆるやかに進歩し続ける味である。
季節や天候、素材など日々条件が異なることはもちろん、全く同じように作り続けていたら、2回目は満足して頂けない、3回目は味が落ちたと思われる。
確かに1回目の感動は大きく、2回目までには感動からさらに期待が膨らみ、同じ味だとこんなものかと次第に慣れてしまいます。

2.店ではどのお客様も平等である。
店のスタイルは、ディナーコースで3,990円のプリフィクスとなっていて、前菜、パスタ、メインを60種類以上のメニューから何を選んでも追加料金は一切なしです。
その分築地に通って、新鮮でも数や種類が半端な魚を安く仕入れるなど、質を落とさずコストを落とす工夫をしています。
そのような工夫ができるのは、すぐれた目利きや、市場に通って築いた人脈、選んだ食材を使いこなす腕があるからだと思いました。

3.同じことを繰り返すのが仕事であり、その中で進歩していくのがプロである。
ずっと同じ仕事をしていて飽きたなどと言う人がいるけれど、同じことの中でもコツコツと工夫を繰り返し、自分で考え努力してより良いものを生み出していくことができなければプロではない。

 これらの料理哲学は、分野は違うとはいえ仕事をするうえで共感できることがたくさんありました。
次にお客様にお会いするとき、また長年お付き合いさせて頂く中でも、お客様と共に常に前進し続けたいと思います。
また、よりお客様に満足して頂ける部分に時間や労力を費やすことができるよう、自分自身の能力向上にも努めたいと思いました。