「最善の対応を」

先日、シューフィッターの方に足のサイズを測ってもらい、足の幅なども考慮した適正サイズを教えてもらいました。
ところが、残念なことにそのサイズはなかなか売られておらず、店頭で見つけることはできませんでした。しかし、サイズがないという状況は同じであっても各々の店の対応は違い、これについて少々考えさせられました。

店の対応で、多かった順に並べていくと、
① 申し訳ありませんが扱っておりません、というお店(10店ほど)
② 該当サイズはないけれど、良かったら中敷等で調整しますのでいかがですか、と言ってくれたお店(2店)
③ 当店では扱っていませんが、確か○○店で扱っていたと思います、と競合店を紹介してくれたお店(1店)

結果、③で教えてもらったお店にも適当なものがなかったため、②の対応をしてくれたお店から購入することにしました。

①のお店の対応でも特にマイナス感情を抱いたわけではありませんが、②、③の様な対応をしてくれたお店と比較してしまうと、もう一歩お客様のニーズに踏み込んだ一言なりがあれば、その時の売上につながらなくても、今後そのお店への関わり方や印象に大きな違いが残ったのに、と感じました。

③のお店がシューフィッターさんのいたお店なのですが、靴の選び方を長い時間丁寧に説明してくれ、該当サイズがない事を申し訳なさそうにしながら他店を紹介してくれました。
また、購入した②のお店ではこちらが恐縮するくらい何度も微調整をして下さいました。どちらの気遣いも本当にありがたかったので、また次の機会があれば是非利用したいと思っています。

ところで、自分自身の状況に置き換えてみると、会計事務所も専門知識を売りにしているサービス業です。
弁護士や司法書士の様な単発の仕事での関わりが多い士業と比べて、会計事務所は継続的に関与しているため、気安さからか分野外の相談を受けることもしばしばあります。そんな時に、専門外で知識がないのでわかりません、お答えできませんといった対応をしていては、例え会計の仕事をきちんとこなしていたとしても、お客様の満足感や信頼を得るには時間がかかってしまう気がします。
専門外であるなら、その分野に精通した専門家を紹介する、また、自分の知識やネットワークを駆使して最善の回答をする、といったことを心がけていけば、自分自身がその問題を直接解決できなかったとしても、出来うる限りの事をしたという事に関して、人は好印象を持ってくれるのだと思います。
仕事に取り組む姿勢として、良い気づきとなる出来事でした。

by 松浦