目を惹く一言

日々目にする電車の中刷り広告や駅の壁面広告など、いろいろな情報があふれている中で、人の目を留めたり、気持ちを動かしたりするのはなかなか難しいものです。そんななか、 私はキャッチフレーズや語呂合わせの言葉など耳障りのよい一言を無意識のうちに探す癖があります。朝のラッシュ時などでも、人ごみで目だけはきょろきょろさせて、何かおもしろそうな情報はないかな・・・と。

 以前テレビで、書店の店員さんが書くポップで、本の売り上げが左右されるという話がありました。確かに、わたしも書店に行くと、必ずといっていいほどポップに目を向けます。買う予定のないものも、その言葉に惹かれて購入してしまうということもあり、たくさんある中から何かを選ぶときには、やはり目を惹く一言が効くのだと身をもって実感しました。

 そんななか先日、3ヶ月前から予約して楽しみにしていた劇団四季のオペラ座の怪人を見に行きました。きっかけは、駅に貼ってあるポスターに書いてあった『劇団四季のオペラ座の怪人は凄いらしい。』という言葉でした。ミュージカルに特別興味があったわけではないのですが、「何が凄いのだろう?」「どれだけ凄いのだろう?」となぜか気になって、心を動かされました。上演回数も5,000回を超えるロングラン公演ということで、わたしと同じようにこの言葉に心動かされて見に行った人がどれくらいいたのだろうと思うと何だか不思議な気持ちになりました。

 内容自体はもちろん良かったのですが、ふと目にしたそのキャッチフレーズに心動かされ、行動に移したこと自体がおもしろく感じられて、色々な意味で大満足な経験でした。

by 板谷