『マナーの効果』

「マナーとは?」とあらためて聞かれると、色々思い浮かびますがなかなかスマートに答えるのは難しいのではないでしょうか。
 
 先日新聞で「マナーとは人間関係を円滑にするための生活の知恵」と説明されていてました。
 日本には冠婚葬祭をはじめ、色々なしきたりがあり「常識」といわれるマナーが意外に多く、難しく感じることが多々あります。
 たとえば、お葬式の時に黒い服装で行くことは「常識」なので、着ていく服装を悩むこともなく、ある意味「楽」です。周囲も黒い服装で、自分も黒い服装なので違和感なく安心してその場にいることができます。
 この自分に対する安心感・平常心を保てることがマナーの大切な効用である、との説明にとても共感しました。

 また、安心感・平常心を保っているときに人間は周囲に気配りができ、思いやりの気持ちを発揮できるということも書かれていました。
 確かに、マナーを知らないと、「こういう場合はどうすればいいのかしら?」と心が乱れ、わからないので周りの人と同じ様にしよう、と意識が周囲の人の動作にいってしまい、こんな時は自分に余裕がないので、周囲に気遣いどころではありません。 
 
 今まで、マナーは「こうしなければいけない」「知らないと恥ずかしいもの」と思っていましたが、堅苦しく考えず、身に着けることにより心の余裕をもち、相手にも安心感を与えられるもの、と肯定的に受け止める大切さを改めて感じました。
 平常心を保つ努力は周囲への気遣いの前提でもあり、奥深いものですね。