「有意義な研修」

先日、税理士会主催の研修を受けてきました。 研修科目は争訟法。争訟法なんてなじみがなく、税理士に何の関係があるのだろうかと思っていたが、税務署長に対する異議申し立てや訴訟など課税処分を争うケースがあるから関係するということだ。

その争訟法の担当講師は、東京大学大学院の教授だった。結構有名な方のようだ。 前勤務先でも東京大学出身者と一緒に仕事をしたことがあるが、言うまでもなく賢いし頭の回転も速い。 争訟法自体にはそれほど興味はなかったが、東京大学大学院教授の講義を無料で聴ける機会なんてめったにないから、どんな話をするのか楽しみでもあった。 また、争訟法という専門性の高い法律を、税務以外の法律にはそれほど詳しくない人達に、どのようにわかりやすく伝えるのだろうかという事にも興味があった。

率直な感想は、わかりやすく有意義と感じられる講義だった。 法律に詳しくない受講者にもわかるように、平易な言葉で話されていた。また、受講者は税理士だから、過去の税務訴訟の例を用いるなど税理士の興味を引くような工夫もされていたし、眠くなるような時間や疲れてくるであろう時間に、雑談やエピソードを入れるなどの配慮もされていた。

人に教えるということは非常に難しい。そう感じているのは私だけではないだろう・・・。 専門的な用語は使わない、聞く人の立場を考えた興味を引くような具体例を織り交ぜるなど、人に教える時に留意することを再認識させられる講義だった。