「アリ」と聞くと常に働いているイメージがあり、イソップ童話の「アリとキリギリス」でも働き者の設定です。実際身近で目にするアリも、自分より大きな荷物を運び、規律を乱さず列をなし、怠けている印象は受けないですよね。
しかし、働きアリだけ集めると「10%のアリは働かない」という興味深い実験結果があるそうです。10%の働かないアリを除き、90%の働くアリだけにすると、また10%は働かなくなるそうです。常に10%の割合で働かないアリが出てくるのです。
ここでおもしろいのですが、働かないアリは周りに働かないアリがいれば働き、働くアリと働かないアリで能力の差がないことは実証されています。
仮説ですが、働かないアリは敵の侵入などの非常事態に備え、アリ社会存続のため敢えて非効率を採用しているそうです。全員が常に全力で働いていると、敵と戦う総力がなくなってしまうからです。
全員が働けば一時的に生産効率はいいですが、本能的に巣の長期存続方法を考えていると思うとアリを見る目も敬意に変わりますね。
アリ社会は余裕でいいなあ、と傍観視している場合ではなく、この研究発表後、管理職研修・セミナーにひっぱりだこのようです。
人間社会の経営合理化・効率化のひずみ解消への糸口がアリ社会にあるのかもしれません。
私も、この記事を読み、「非常事態」への備えを改めて考えさせられました。常に非常事態への緊張感を保ち続けることは難しいですが、ハード面では「備えあれば・・・」との通り、備えの内容を定期的に見直し、ソフト面では税務周辺知識など、柔軟に幅広く情報収集に努めていきたいと思います。
自然の摂理や動物の行動に学ぶこと、感じることは多いですが公私共にいいところは取り入れていきたいと思いました。