Iメッセージ

ずいぶん前になりますが、心理学に興味をもち、1年ほど講座を受講したことがあります。その講座の中でもっとも印象に残った「I(アイ)メッセージ、YOU(ユー)メッセージ」という表現方法をご紹介したいと思います。
YOUメッセージは「あなたは~です。」という言い方で、主語が「あなた」になります。この言い方は、相手を責めたり、非難したり、行動をかえさせたいという思いを相手に印象付けてしまいがちです。
一方、Iメッセージは「私は~です。」「私が~してほしい。」のように「私は」を主語として、自分の思いを伝える方法です。
Iメッセージには、相手の言動によって自分がどう感じたのか、相手に何をわかって欲しいのかをまっすぐに伝える効果があります。

具体例をいくつか挙げてみます。

○スタッフのAさんが遅刻をしてきたときに上司がAさんに対して言うセリフ
YOUメッセージ
「遅刻するのは、(きみの)仕事に対しての意識が足りないからだ!」
Iメッセージ
「Aさんは、スタッフのリーダー格であるし、新人の見本になるわけだから、正直今日遅刻してきたことは、(私には)とても残念なんだ・・。」

○子供がずいぶん遅くに帰宅したときに父が言うセリフ
YOUメッセージ
「(おまえは)こんな時間まで何してたんだ」
Iメッセージ
「連絡もないし、(私は)ずっと心配だったよ」

○夫の言葉に傷ついて妻が言うセリフ
YOUメッセージ
「(あなたは)ひどいことを言うのね」
Iメッセージ
「そう言われて、(私は)傷ついたわ」

言われた側の立場にたってみると、YOUメッセージとIメッセージとでは、言葉から受ける印象が大きく変わります。
相手を責めたい気持ちがあるときに,YOUメッセージを使いがちです。感情のおもむくままに言葉を発すると,どうしても強い表現となり,相手を「受け入れ拒絶」状態にしたり,「反発」を招くことになります。
「あなたは~」という言い方をしそうになった時、一呼吸おいて、Iメッセージで自分の思いを伝えることができれば、言いにくい内容でも相手に不快感を与えることなく良い関係を築いていくことができるかもしれません。

by 鈴木

退職後の生活をイメージする

「厚生年金の支給開始年齢の引き上げを検討する。」
先日、報道されたこのニュースをご記憶の方は多いと思います。
現状では、年金の支給開始年齢は60歳から65歳まで段階的に引き上げられておりますが、さらに68歳あるいは70歳へ引き上げを検討するということのようです。

急速な少子高齢化が起こった日本では、ある意味「想定内」のことだと思っています。
が、こんなに早く70歳への引き上げの話が出てくるとは思いませんでした。
さすがに不安を感じたため、今までは「先のことだから」と考えもしなかった老後の家計のことを、一度試算してみようと思いました。

例えば、60歳で退職し、70歳から年金を夫婦合計で月20万円もらうものとします。
生活費等で月25万円を使う生活を80歳まで続ける場合は、60歳時点でいくら貯金があればいいのか・・・

答えは、3,600万円です。

ちなみに、計算方法は以下の通りです。
①20年間の支出は、6,000万円(=25万円×12ヶ月×20年)。
②20年間の収入は、2,400万円(=20万円×12ヶ月×10年)。
③①-②=3,600万円。

この貯金を20年間で貯めようとすると、なんと1ヶ月あたり15万円も必要となってしまいます。
もちろん、退職金の支給や再就職等によりもっと少なくても良いかもしれませんが、基本的に将来の収入は弱含みでしょうし、長生きすればするほど必要な貯金は増加すると思いますので、結構現実的な金額のような気がしています。

試算してみて、正直「お先真っ暗」という気分ですが、少なくとも老後の厳しさを数字で把握できて良かったです。
将来どうなるのかはわかりませんが、これを念頭に今の生活費を見直したり、食費を減らすため実家の畑を活かすなど対策を考えたいと思います。

みなさま、退職後の準備はお済みですか?

※個人別の年金受取額の試算は、誕生月に郵送で届く「ねんきん定期便」や日本年金機構のホームページで行うことができます。

by 加古宗利