保険金の請求もれがないように

仕事でもプライベートでも、複数の保険を契約されている方が多いと思います。
保険は、将来の大きなリスクを回避するために入るものですが、契約したことで安心してしまい、契約内容は時間の経過とともに忘れがちです。
万が一、保険事故が起こったときには、保険会社側から連絡してもらえるわけではなく、契約者が保険金の請求をしなければなりませんので、ある程度の保険内容は把握しておく必要があります。

そのために、お勧めなのが簡単な保険の一覧表を作ることです。
全ての保険契約において、重要事項が一目で分かるようなものを作ります。重要事項としてピックアップするのは、主に保険金額、保険料、保険期間、保険の対象、保険会社の連絡先などです。変更等があれば、その都度反映させていきます。何かあれば一覧表を確認すれば分かりますし、更新を続けることで自然と内容を覚えることができ、請求もれが防げると思います。
また、一覧表を作ることで、現状の契約が必要十分なものかどうかのチェックもできます。必要以上に契約していたことに気づき、無駄を減らすといった効果も期待できます。契約時は必要だったけど、今は必要ないのに払い続けてしまったといったケースは良く耳にします。

ところで、保険はいつまでに請求すればよいでしょうか。
法律では時効は2年となっていますが、生命保険のように約款によって3年になっているものもあります。
また、損害保険では、損害の査定が必要なため、保険事故発生から1~2ヶ月で連絡しなければならないものもあるようです。
いずれにしても、一覧表を作っておけば、保険事故が起きたらスムーズに手続きができるようになると思います。

一覧表を作ったら周りの方(他の従業員や家族)と共有しておくと、なお良いと思います。
保険を使わない生活が理想的ですが、いざという時には保険金が確実に受け取れるようにしておきたいですね。

by 加古宗利

予測とその後の対応

先日、自動車で事故を起こしてしまいました。
相手はバイクだったのですが、低速での接触だったのでお互いにケガもなく、その後の対応も穏便に済ますことができました。
車の損傷は、ぶつかったのがナンバープレートだけだったこともあり、大したことはなかったのですが、ナンバー取付け用のネジがフロントバンパーを傷つけてしまったため、修理に出すことにしました。

いつも頼んでいるディーラーに見積りをお願いすると、フロント左のライトも故障しているとのこと。
それも取り替えると14万円という金額提示を受けました。
自分の中では5~6万円と思っていたので予想外でしたが、これからも長く乗り続けたいと思っていたため、ライトも直すことにしました。

修理に出して2週間後、ディーラーから修理完了と修理代金の連絡がありました。
知らされた請求金額は、なんと24万円。見積りより10万円もオーバーしていました。
その理由を聞くと、「ほかにもいろいろと部品を交換しているみたいで・・・」との回答。
担当者はどちらかというと真面目そうな人でしたので、”たまたま担当者の予測が外れただけ”と割り切りましたが、なんだか詐欺にあったような気分でした。

自宅に戻ってから、イヤな気分になった原因を考えると以下の2点が思いつきました。
(1)見積りより高くなったこと。
(2)(1)の連絡がないまま、修理が終わってしまったこと。

(1)は、修理してみないと分からない部分はあると思いますので、ある程度仕方ないかなと思います。
が、(2)はコミュニケーションの問題であり、本人の心がけや努力次第で改善可能なところでしょう。
見積りより高くなることが分かった段階で、すぐに連絡をもらって、修理を続けてよいかどうかの確認さえもらえれば、結果は一緒でも不信感を持つことはなかったと思いました。

会計事務所の仕事においても、日常的に利益や納税額の予測をします。
すべて予測通りになることが理想ですが、そうはならなかった時の対応がとても大切だと痛感しました。
予想外の出費で懐が痛みますが、この経験を仕事等に生かすことで、少しでも元を取ろうと思います。

by 加古宗利

金相場と税金

先日、近年高騰している金相場についての特集をテレビで見ました。
それによると、ドル相場でここ10年の間に5倍程度になっているようです。
(円建てでは、円高の影響により3倍程度です。)
株式市場が低迷しているなか、投資目的や財産形成の手段として金の購入を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、金などの貴金属を売却した時の税金について取り上げてみたいと思います。

まず、貴金属の取引業者以外の人が売却した場合には、所得税の世界では譲渡所得の区分に該当します。
ただし、1つで売却額が30万円未満の場合はもともと非課税となっており、通常、ネックレスや指輪を売っても税金の対象にはならないでしょう。
30万円以上で売却してもうけた場合でも、1年当たりの利益のうち50万円までは所得ゼロの取扱いになります。
問題となるのは、利益が50万円を超えた場合ですが、購入してから5年以内のものはその超えた金額が、5年を超える場合には、その超えた金額の半分が所得になり、給与等の他の所得と合算され税金を計算します。

上記の計算方法から考えると、売却するときは、複数の年に分けて売却したり、購入してから5年待ってから売却した方が、税金は発生しにくいことになります。
売却時のご参考にして頂ければと思います。
なお申告の際には、購入金額が分かる書類が必要となりますので、領収書等は貴金属と一緒に保管されることをお勧めします。
また、昨年の税制改正によって平成24年から、200万円を超える金などの支払(購入)をした場合は、税務署に支払先情報を届けることになりました。課税庁も目を光らせておりますので、申告漏れがないようにお気をつけください。

現在の上昇相場は、世界的な金融不安や、全体の半分を消費する中国・インドの経済成長によるものだといわれています。
いまの相場がバブルなのか、それとも今後も上昇が続くのか、見守っていきたいと思います。

by 加古宗利

今年の目標

昨今の景気の不透明感や政府の増税方針もあり、昨年はお客様からご相談をいただく機会の多い一年でした。

「●●する予定なんだけど、税金はどうなりますか?」というご質問に対して、「▲▲円になります。」とお答えすることは会計事務所として当然のことですが、「●●する」という取引の背景には、お客様の目的が必ずあるはずです。
「目的達成のためには、その取引がベストなのか?」という部分にまで踏み込んで検討し、別の方法をご提案できると、お客様に後悔のない選択をしていただけるのではないかと思います。

そこで今年は、取引スタートではなく、目的スタートでの思考を強く意識したいと思います。
ご相談いただくにあたり、まず最初に目的や希望を伺い、優先順位を把握した上で、多くの選択肢がご提案出来るように努力したいと思います。

by 加古宗利

退職後の生活をイメージする

「厚生年金の支給開始年齢の引き上げを検討する。」
先日、報道されたこのニュースをご記憶の方は多いと思います。
現状では、年金の支給開始年齢は60歳から65歳まで段階的に引き上げられておりますが、さらに68歳あるいは70歳へ引き上げを検討するということのようです。

急速な少子高齢化が起こった日本では、ある意味「想定内」のことだと思っています。
が、こんなに早く70歳への引き上げの話が出てくるとは思いませんでした。
さすがに不安を感じたため、今までは「先のことだから」と考えもしなかった老後の家計のことを、一度試算してみようと思いました。

例えば、60歳で退職し、70歳から年金を夫婦合計で月20万円もらうものとします。
生活費等で月25万円を使う生活を80歳まで続ける場合は、60歳時点でいくら貯金があればいいのか・・・

答えは、3,600万円です。

ちなみに、計算方法は以下の通りです。
①20年間の支出は、6,000万円(=25万円×12ヶ月×20年)。
②20年間の収入は、2,400万円(=20万円×12ヶ月×10年)。
③①-②=3,600万円。

この貯金を20年間で貯めようとすると、なんと1ヶ月あたり15万円も必要となってしまいます。
もちろん、退職金の支給や再就職等によりもっと少なくても良いかもしれませんが、基本的に将来の収入は弱含みでしょうし、長生きすればするほど必要な貯金は増加すると思いますので、結構現実的な金額のような気がしています。

試算してみて、正直「お先真っ暗」という気分ですが、少なくとも老後の厳しさを数字で把握できて良かったです。
将来どうなるのかはわかりませんが、これを念頭に今の生活費を見直したり、食費を減らすため実家の畑を活かすなど対策を考えたいと思います。

みなさま、退職後の準備はお済みですか?

※個人別の年金受取額の試算は、誕生月に郵送で届く「ねんきん定期便」や日本年金機構のホームページで行うことができます。

by 加古宗利

お客様目線で考える

先日、久しぶりに病院に行く機会がありました。
今までは病院に行くとなると、待ち時間が長かったり何日もかかったりで気が進まなかったのですが、健康診断で再検査が必要となりしぶしぶ行くことにしました。

再検査ができそうな総合病院をインターネットで調べていたら、昨年できたある病院では初診でも電話予約ができることがわかり、早速連絡してみました。
電話口では、とても丁寧な応対で説明を受けました。残念ながら専門医の診察がない日だったのですが、それでも診察可能な医者を探してくれて、その場で当日の予約をしてもらうことができました。

病院に着くとすぐ診察券をもらい、病院の説明を受けた後、それほど待たずに診察を受けることができました。
先生との話により、CTスキャンを撮った方が良いということになったので、すぐに検査室へ移動して検査を行い、その後検査結果の説明を聞きました。
幸い、「異常なし」だったので、そのまま会計にて精算しました。
以上の、電話をしてから会計を終えるまでの時間は、1時間半(現地についてからは1時間)でした。
(ちなみに、知人が勤める大学病院では、CTスキャンを受けるには、別の日に来る必要があって、さらに結果を聞くためにもう一日かかるそうです。)
病院では、今までに経験したことのないスピード感だったと思います。
病院も随分変わったものだと感じました。

こんなに短時間で済ますことができたのは、病院がお客様の目線で考えていることにあると思います。
それは、病院から渡された「満足度アンケート」に、待ち時間に関する質問が複数あることにも表れています。
患者にとっては待ち時間はとても大きな問題だと思いますが、問題解決に本気で取り組んでいると感じたのは初めてでした。
予約をとりやすくしたり、再診受付や会計の機械化など、随所にその成果がでていました。

ところで、我々会計事務所の業界に対する不満として、これから迎える繁忙期は「なかなか相談にのってもらえない」とか「回答が遅い」といったものが多いそうです。
帰り道、病院の変革に感心しながら、お客様目線で考えることを強く意識して、お客様をお待たせしないように工夫したいと思いました。

by 加古宗利

統計データを活用する

10月18日は「統計の日」です。
統計と聞くと、「無機質な数字の羅列」というイメージがあり、個人的にはあまり馴染みのあるものではありません。
今までは、ニュースなどで統計調査の結果を知る程度で、積極的に活用していませんでした。

どんなものがあるのだろうという疑問から、国の統計の中枢機関である総務省統計局のホームページを見てみました。
すると、実に様々な統計情報が公表されています。
分野は、人口や家計、物価、労働、文化・技術などと多岐にわたります。
また、日本だけでなく世界各国との比較をしたものもあります。

まずは手始めとして、比較的なじみやすい家計調査を見てみることにしました。
細かい統計データをエクセルでダウンロードして中身を確認したら様々なことが読み取れます。

例えば、平成22年の勤労者世帯(2人以上)をみてみると、
(1)1ヶ月当たりの実質収入52万円のうち、税金と社会保険の9万円を差し引いた43万円が可処分所得(手取り)であった。
(2)可処分所得のうち消費支出に32万円使い、残った11万円の8割は預金等の金融資産にあてられた。
(3)消費支出32万円のうち食費は7万円を占め、前年と比べると野菜が減って調理食品が増えた。
といった感じです。

そういえば、最近電器屋で見る冷蔵庫は、冷凍室の容量が大きく、野菜室が小さくなっていますが、裏付けとなる統計データを確認できると納得感が違います。
また、数値中心のデータ以外にも、統計データをグラフ化して解説しているものもあります。
昨年、大きなニュースとなった「たばこ値上げの影響」や「記録的な天候不順の影響」についての解説もあり、分かりやすくて興味深い内容です。

統計データに触れてみた感想は、「公費負担で作られていて無料なのに、使わないのはもったいない」というのが率直なところです。
個人的には、仕事に関係のある部分を定期的にチェックして、お客様への情報提供に役立てたり、将来求められるであろうサービスを検討していきたいと思っています。
御社においても、新商品の開発やプレゼンテーションに役立ててみてはいかがでしょうか。

by 加古宗利

生命保険の契約は年内(平成23年中)にご検討を

個人で一定の生命保険の契約をしている方は、毎年、年末調整や確定申告で「生命保険料控除」という所得控除を受けておられると思います。
この控除額について、平成22年度改正で見直しが行われました。

その内容は、以下のとおりです。
(1)平成23年末までに契約等(変更を含む)をしたもの
 従来どおりの控除が受けられます。(一般保険と年金保険で各5万円、合計10万円が控除限度額)
(2)平成24年以降に契約等をしたもの
 介護医療保険料控除が追加されました(3種類になりました)。
 それぞれの控除限度額が4万円となりました(一般保険と年金保険については1万円ずつ減額となり、全体で12万円が控除限度額)。

改正内容をみると、控除額総額は増えていますが、種類ごとの限度額は少なくなっています。
したがって、減額される一般保険と年金保険で控除を受ける場合は、今年中に契約した方が有利なケースがあるということになります。
(ただし、既に控除限度額に達している方は、追加で契約されても控除額は増えません。)
また、介護医療保険を検討している方は、平成24年以降に契約しないと控除対象になりませんのでご注意ください。

1年あたりの控除額の差はそれほど大きな金額ではありませんが、10年とか15年という期間で考えると結構な金額になります。
特に、一般保険と年金保険について、近い将来契約や見直しを検討される方は、年内に契約等ができるとお得になる可能性がありますので、この機会に検討されてはいかがでしょうか。
なお、契約等の際には、保険会社に「生命保険料控除」の適用についてご確認をお願いいたします。

by 加古宗利

父の死

先月、父が亡くなりました。

70を目前に控えた69歳でした。

元来、保守的な考えの父は、そうではない私と昔から考えが合わないことが多く、意見を対立させることがよくありました。

それは、学生時代だけでなく、社会人になってからも続きました。

自分のしたい仕事を求めて転職を繰り返す私を、父はいつも心配していました。

今思えば、本当に出来の悪い息子でした。

それでも父は、しっかり者で孝行息子な兄と同じように、優しく接してくれました。

父は本当に真面目な人でした。

それは亡くなる前まで変わりませんでした。

死の直前まで、自分の身辺整理を一生懸命こなしていました。

自分の財産の整理をしたり、葬儀に使う遺影まで、写真屋で撮影してありました。

残された者が争ったり、苦労したりしないように。

亡くなる2週間前の父の日に、甚平をプレゼントしました。いつもプレゼントを受け取ることに遠慮がちな父に、柄違いのものを私も買ったといったら、喜んで受けとってくれました。

その服は、亡くなって自宅に戻ってきた際に、身にまとわれていました。

きっと、そうやってお願いしてあったんだと思います。

父は日曜日の未明に亡くなったのですが、実はその日の午後、病院に見舞いに行くつもりでした。

そして、今までの親不孝を謝りたいと思っていました。

直接伝えられなかった言葉は、通夜の後、棺に入れる寄せ書きに書きました。

「親孝行したい時に親はなし」とよく言われますが、本当にその通りとなってしまいました。

同じ過ちをおかさないように、残された祖母と母を支えられるように努力したいと思います。

そして、今という瞬間を大切にしていきたいと思います。

手術をして声帯のない父が、筆談で「あとはたのんだよ」とメモ用紙に書いてくれた文字が今でも目に焼きついています。

by 加古宗利

今の自動車税に思うこと

毎年5月末は自動車税の納期限です。
私の自宅にも5月2日に納税通知書が届いており、毎年のことなので深く考えず封筒を開けてみたのですが・・・。
開けてびっくり、昨年よりも多い金額が記載されていました。
これは間違いではないかと思い、調べてみたところ、平成10年3月新車登録のマイカーは今年から税額が増えることがわかりました。

この措置はグリーン化税制と呼ばれるもので、平成14年度から実施されております。
一定の燃費や排出ガス基準をクリアした新車は、その登録の翌年度分が50%減税になる制度です(愛知県の場合)。
その反面、ガソリン車で新車登録から13年(ディーゼル車は11年)を経過したものは、10%の増税になります。
減税の方は覚えていたのですが、増税についてはうっかり忘れておりました。

それにしても、この「グリーン化税制」、環境にやさしいものは減税、環境負荷の大きいものは増税という趣旨ですが、古い車を乗り続けることが環境によくないという前提が何かしっくりきません。
車は限りある資源で作られていますので、それほど低燃費でなくても、なるべく長く使う方が環境にやさしいと思います。
それに、車の製造過程でも、リサイクルをするにも、エネルギーを使用して環境に負荷をかけているわけですから。

学校では、「物は大切に使いなさい。なるべく長く使いなさい。」という教育をされていると思います。
それがエコロジーの基本だと思いますが、税制がそれに逆行するようでは問題です。
元々、景気対策の側面もあったかと思われますが、気分良く、愛車を乗り続けられるような制度になってほしいなと思いました。

by 加古宗利