「気持ちの方向転換」

サッカー日本代表のワールドカップ出場をかけた試合が、先日行なわれ、私も日頃はめったに見ることがないサッカーの試合をテレビで食い入るように見ました。

 にわかファンではありますが、世界と戦っている日本代表の姿は、詳しいルールまでは分からない私でも感動しました。

 

 ところで毎回問題になるのが、加熱したサポーターの非常識な行動です。今年は、渋谷のスクランブル交差点を通行規制して対応するという動きになったようです。

次の日のニュースで、このサポーターに対応した言葉巧みな警察官の方が「DJポリス」として取り上げられており、大変な話題となっていました。

 サポーターへの対応として、「お巡りさんも、こんな良き日に怒りたくありません。」とか、「チームワークで駅のほうへ進んでください。家に帰るまでが応援です。」などのマイクパフォーマンスを見せ、サポーターから「お巡りさん」コールが起きるなど、微笑ましい光景として取り上げられていました。

 

 興奮しているサポーターの言動を頭ごなしに規制するのではなく、同調したうえで、同じ日本代表を応援する者として、相手の気持ちを大事にした対応がとられていました。最終的には、サポーターを味方につけるまでになっており、その方法にとても感心しました。

 

 相手に何かしてもらいたいとき、その人が自分と同じ方向を向いているときは、そのままストレートに伝えればよいのですが、別の方向を向いている人には、方向転換をさせてからでないと上手く伝わりません。それも無理やりではなく、共有できるところを見付ければ、自ら方向を変えてくれるのかなと感じました。

 後日、警視総監賞を授与されたそうで、いろいろな意味ですばらしいなと思いました。