『○○の法則』

「○○の法則」と呼ばれるものはたくさんありますが、大別すると、ニュートンの引力の法則のような普遍・絶対的な「自然法則」と、実生活上の経験から生まれた「経験則」の2つあります。

 ビジネスでは多くの「経験則」が「○○の法則」として紹介されています。
 
「2:6:2の法則」とは人間が集団を構成すると、 優秀な人が2割、普通の人が6割、ローパフォーマーが2割という構成になりやすいという法則です
 優秀・普通・ローパフォーマーは絶対的なものではなく組織内で相対的にそのような役割になるというものです。
 相対的かつ自然に構成される人材バランスに対し、経営上どうするか?といった法則もあります。

「売上の8割は優秀な2割の社員で稼いでいる!」ので上位20%を伸ばすことが経営効率がいいと考える「パレートの法則」があります。
 一方、ネット販売において、ほとんど売れないニッチ商品の販売額の合計が、ベストセラー商品の販売額合計を上回るようになる現象から「残りの80%こそが重要である!」と説く「ロングテールの法則」も、最近重宝されています。
 相反するので、どちらがいいか?は各企業の戦略次第といった所ですが、時代とともに色々な経験則が出てくるのは面白いですね。
 
 上位2割の優秀層をさらに伸ばし、競争力を高める企業、ボトムアップに力を入れる企業など色々だと思いますが、日本は後者が多いようです。
 優秀な社員は放っておいても仕事をするので、安心・信頼という名のもとに放置しがちになり、ローパフォーマーに手厚いのです。下位層に手を焼いているうちに優秀層が組織に愛想を尽かして離職という人材流出原因の一つになっています。
 
 そもそも人は本能的に不足しているもの・欠けているものを補おうとする性質があるので、優秀層を伸ばすには戦略がないといけないようです。
 自然に発生する人材バランス、人の本能的な傾向を踏まえた上で経営戦略を立てることはとても大切ですね。