「影響力とは?」

「部下のやる気を引出すには・・・」といった内容の研修は多くありますが、視点を変えて、自分の影響力について考える管理者研修があり、とても興味深いので少し紹介します。

フレンチという社会学者の下記5つのパワーを持つ人からは影響を受けやすいという「パワー理論」があります。
①正当性のパワー
 役職など正式な権限に基づくもので、立場上この人の言うことを聞いた方がいい、と思えるパワー。影響力の大前提です。
②報酬のパワー
③強制のパワー
 降格・左遷などの処罰を与えるパワー
 ②と③は金銭に限定せず、量とタイミングが大切です。短期的には有効ですが、中長期的には限界があり、体育会系の会社はこのパワーに偏りがちなので注意です。
④専門性のパワー
 専門性・高い問題解決能力を有するパワー 、後天的に習得するものなので向上が可能。
 OJTやOFFJT、自己研鑽が大切です。
⑤準拠のパワー
 他人が尊敬するような魅力ある人が持つパワー。
 先天的な要素も多く、いわゆる「器」のようなものなので急には身に付きません。
 過度に大きい場合、周囲の依存度が高まり、自立的成長を阻害する副作用もあるので大きければいいというものでもないようです。

 ①~③は通常社長や上司が持っていますので、④や⑤が大きいほど影響力は大きくなります。 
とても仕事のできる人徳のある上司は良い影響力甚大ですが、そうではない場合(①~③のパワーしか持たない場合)は影響力が小さかったり、マイナスの影響力が大きくなってしまいます。
 
 どれも目新しいものではありませんが、直接モチベーションにも関わるので改めて再考してみることはとても価値のあることだと思います。
 最終的に影響力の評価をするのは周りの人なのでなかなか難しいですが、まずは自己分析が大切ですね。