「弱みは武器になり得る」

私はまだまだ若輩者でありますが、実年齢以上に貫禄がある、と言われることも多々あります。それはそれで嬉しいのですが、実はかなり緊張しやすいタイプです。社会人になりたての頃、初めて当時の先輩方とお客様を訪問をする際、声もはっきり出せず、お昼ご飯も喉を通らなかったほど緊張していたのをいまだに覚えています。

 先日、当税理士法人で高校生のインターンの受け入れがありました。学校で会計を学び始めたばかりだが、どういった仕事をするのかわからないため、実際に職業体験をすることで学びたい、といった男子高校生でした。
 当然、高校生がいきなり社会人の空間に入っていくのは緊張するものです。インターン初日、彼にかなりの緊張が見て取れました。私も緊張するタイプなのでその辛さが手に取るように分かるため、少し自分の手が空いたら、「大丈夫?」と率先して声をかけ、またお昼ご飯を一緒に食べながら、冗談を交えて堅い空気にならないよう心がけました。
 その甲斐あってか後日、事務所宛に「最初は緊張したものの、コミュニケーションを十分に取ることができ、充実した体験でした。」とのお手紙を頂けました。不必要な緊張を与えること無く、よい職業体験をして頂けたのかなとこちらも嬉しくなりました。

 ここでふと、自分の弱みは強みに変えられるのではないか、と思い直しました。恐らく、全く緊張しない人からしたら、「そんな緊張すること無いのに。」で終わってしまうかもしれませんが、自分が緊張するが故に相手を思いやれるようになることはあると思います。
 他にも、自分は物事をサッと効率よく理解するというよりも、丁寧に整理してからでないと飲み込めない遅さに弱みを感じることがありましたが、その分どこで悩むかといったポイントが分かり、説明する際の強弱に生かせている気がします。

 弱みを感じた際に落ち込むのではなく、逆に強みになる点を前向きに考えられると一つステップアップに繋がるとあらためて思いました。