「古き良き」

お盆休みは、知多の田舎に帰省しました。昔ながらの風習が数多く残っています。

お盆の行事もそのひとつです。
ご先祖様を迎える準備として、お仏壇に飾り付けをし、沢山のお供えものをします。また自宅の玄関先で迎え火を焚くというのはよくあると思いますが、地元では砂浜に木をくべて大きな焚き火をし、波打ち際に線香を立てて、海に向かってお祈りをします。
実は、その砂浜というのは海水浴場のため、泳いだり日光浴をしている横で、地元の人が線香を立ててお祈りしているという、なんとも珍しい光景です。観光客の方が不思議な表情をされるのもまた面白いです。

お盆の間は、お仏壇に朝昼夕と夜食の一日4食をお供えします。毎日の献立も決められていて、それを5人分とナスで作った馬(地元では牛ではなく馬と呼んでいます)の分で合わせて6セット用意します。例えば、朝は「豆腐のお味噌汁とアラメ(海藻)の味噌和え」、昼は「そうめんとかんぴょうのつゆ」、夜は「カボチャの煮物」、夜食は「ところてん」などです。
また最終日の夜は22時に、砂浜に皆で集まって和尚さんによる読経が行われます。こちらも同じように、盆踊りを見に出てきた観光客の方が、とても驚いているのをよく見かけます。

昔の風習を同じように続けていくのは、大変なことも多いですが、変わらないことの良さもあるのだと感じることもまた多いです。時代の流れに合わせつつ、なるべく受け継いでいきたいなと思いました。