「二度と帰ってこない夏」

 プロ野球は結果と順位を気にしているに留まりますが、毎年夏に行われる高校野球は非常に好きで、地方強豪校の動向をインターネットでチェックしたり、テレビ観戦、あるいは実際に地元の球場や甲子園に足を運んだりしています。
 私は岐阜市の岐阜高校出身なので、母校の調子は今年はどうか、最近野球推薦での入学が始まったらしい、2回戦突破した等の話を同級生ともよく話します。

 なぜそこまで熱を上げて見入ってしまうのか。やはり最後の夏の試合に向けての懸命さ、必死さ、そして負けたら人目もはばからず涙を流す高校球児や関係者の悔しさといった感情に心を打たれるからだと思います。駒大苫小牧の田中投手、早稲田実業の斉藤投手の投げあい、お互い得点が奪えず引き分け再試合となったものは、記憶に新しいのでは無いでしょうか。最も感動した試合の一つです。
 また、各高校の応援団もそれぞれ特色があり、選手や観戦者の気持ちの昂ぶりに一躍担っています。これまで聴いた中で最も衝撃を受けたのは、甲子園で観戦した千葉代表、習志野高校の応援でした。ブラスバンドの音の大きさや一体感が尋常ではなく、まるで地響きが起きているかのようでした。調べてみると、習志野高校のブラスバンド部は吹奏楽コンクール全国大会での金賞常連校で、全校生徒1,000人弱のところ、200人程度がブラスバンド部に所属している程の強豪だそうです。
 
 今年は高校野球を通じて、どういった人間模様や各高校の特色が見られるでしょうか。非常にワクワクしています。

 しかし、楽しい、感動する、だけで観戦するのも悪くはないのですが、高校球児が見せてくれるようなエネルギー、自信、また背水感を自分の生活にも生かせるとよりいいのだと思います。特に仕事関係で、目の前の案件は二度と同じことをやることが無い、全力で取り組まなければならないものであるとの意識をしながら仕事をすると、質の向上に繋がるのではないかと思います。