「バレンタイン商戦」

 日本で一番チョコレートを販売する百貨店はJR名古屋高島屋だという記事を読み、東京でも大阪でもないことに驚きました。バレンタイン売上高日本一をうたうようになったのは2010年に入ってからで、2014年は55万人を集客し13億円を売り上げたそうです。

 名古屋高島屋が開催している「アムール・デュ・ショコラ」では、数量限定で整理券がないと買えない商品や有名パティシエによる実演、ソフトクリームなどその場で食べられる商品の販売もあり何度行っても楽しめるイベントになっています。またこの時期ここでしか買えない商品もあり、男性が普通にチョコレートを買っている姿も見られます。賞味期限がバレンタイン前のものも多く、最近では友達用や自分用といったニーズも高まっているようです。
 そういう私もチョコレートが大好きで、今年は産地別のカカオが楽しめるチョコレートを買いました。食べ比べると、品種ごとの違いがシンプルに味わえ、好みのカカオもいくつか見つかりました。

 これだけ賑わっている名古屋のバレンタインですが、全国的にみてチョコレート好きなわけではないようです。総務省の家計調査によると、2014年2月の1世帯あたりのチョコレートへの支出は、名古屋市で1,383円。全国平均は60円上回るものの、京都市1,581円や大阪市1,439円を下回っています。

 東京などでは様々な洋菓子店があって消費者の買う場所が分散するのに対し、名古屋ではこうした商品が一堂にそろうケースは百貨店の催事が多く、消費者の買う場所が集中するというのが一つの要因のようです。また冠婚葬祭などのイベントごとにはお金を惜しまない文化が名古屋圏には根付いていることがバレンタイン売上高日本一に繋がっているのかもしれません。