「ゼミ同窓生とのひととき」

 先日、大学のゼミの教授が定年で退官されるということで、お祝いの会に参加するため東京へ行ってきました。
 はじめの挨拶で先生は、「大学を出て就職すると、周囲は皆ライバルということになるので、友人は作りにくい。今日は私(教授)とは話さなくてもいいから、旧交を温める時間にしてほしい。」とおっしゃいました。

 私の世代は「就職氷河期世代」と言われ、就職活動には大変苦労した覚えがあります。
 特にバブル崩壊で痛手を負った金融機関への就職は厳しく、内定していた証券会社が大学卒業前に破綻、就職留年を余儀なくされた同級生もいました。
 就職後もリーマンショックが起きたり、金融再編成により合併が続いたりと、平坦な道のりではなく、新卒時の就職先と同じ名前の会社に今もいる人はごくわずかでした(同級生では製造業に就職した1人だけ)。
 同級生たちと話をしていると、どの人も年齢を重ねた分それぞれ苦労してきたのだろうなという感じがして、人間的に丸くなったなあという印象を持ちました。
 
 名古屋にいると同窓の方にお会いすることはあまりないので、出身大学を意識することはほとんどないのですが、先生の言われたとおり、旧友というのは良いものだなと改めて感じました。
 それから、それぞれのフィールドで活躍する皆にまた笑顔で会えるよう、自分なりに今与えられた役割を全うし、納得のできる生き方をしていきたいと思いました。