「税制改正から」

 税制改正大綱という言葉を聞いたことがあるだろうか。
 会計税務業界に従事するものにとっては毎年恒例のもので、翌年度以降の税制をどのように変えるかをまとめたものである。また、税理士会だけでなく、様々な業界団体の要望も盛り込まれることが多い。
 基本的には、この税制改正大綱をもとに税法が改正されることになる。

 平成29年度の税改正大綱は昨年12月に公表されており、過去の予定からすれば、平成29年1月中に税制改正法案が国会に提出され、平成29年3月下旬に税制改正法案が成立というスケジュールになると予想される。
 そして、平成29年4月1日に施行されて、税法が改正されるという流れになっている。

 諸外国の税法はわからないが、日本の税法は毎年改正が行われ、会計税務に従事する者にとってはその都度アップデートすることになる。
 ただ、当法人へ顧問契約の変更を依頼されるお客様の過去の申告書を拝見すると、前顧問先でアップデートができていないのではないかと疑う事例がある。
 たしかに、アップデートにはそれなりの労力がいるのかもしれないが、税理士として当然のことであり、できなくなれば引退する時なのだろう。
 お客様の要望に応えていけるよう、税制改正のアップデートだけではなく、知識・経験のレベルを上げられるよう精進しなければと思う。